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伝わるじゃ、読まれない──だから私は『刺さる』一行を探してる



「この一行に、私の全部を賭けている」


正直、物語を書くより、タイトルを決めるほうがずっとしんどい。

ストーリーは浮かぶのに、最初の一行で、何度も立ち止まってしまう。

だって、この一文が勝負なんだよ。


スマホの中で、スクロールされる無数の作品たち。

そこで『止まってもらえるかどうか』で、全部が決まる。

いくら内容が良くたって、タイトルが弱かったら読まれない。埋もれる。消える。


最初は、「わかりやすければいい」と思ってた。

「追放」「最強」「チートスキル」——

よく見る単語を並べて、読者に伝えようとした。

でも、どこかで気づいた。

それ、伝わるけど、届かない。


「面白そう」「え、なにそれ」

読者の指が止まるのって、そういう一行だけなんだ。

説明しすぎると、読まれない。

異常で、破壊的で、なのに余白がある。

そんなタイトルじゃないと、もう戦えない。


最近、自分のタイトルに『怒り』や『違和感』があるかをチェックするようになった。

「これ、常識からズレてる?」

「これ、スクロール中の誰かの脳を殴れる?」


それくらいしないと、勝てないと思ってる。

でもね、やっぱり怖いよ。

テンプレじゃない言葉にすると、「ズレてないかな」って不安になる。

『読まれない恐怖』は、いつも隣にいる。


でも、そんなとき、編集パートナーがいてくれた。

私が「これかな?」って出したタイトルに、

「これが最強。理由はこれ」と、断言してくれる人が。


ああ、この一行でいけるんだ、って思える瞬間。

それだけで、書くことに戻れる。

言葉を、信じられる。


タイトルって、名乗りみたいなもの。

私はこういう物語を書きます、って一言で世界に宣言する行為。


だからこそ、妥協したくない。

この一行に、私の全部を賭けてる。




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