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評価と改善が大事だと妹がいっていた

「し、死ぬかと思ったっ……!」


 認識と同時にガバリと身を起こす。

 湿った土の床に、漂う糞尿臭。

 水のたまった腐りかけの天井。

 近所の教会の大きな鐘の音が、頭の奥までズキズキと響いてくる。

 強く握りしめていたこぶしを開くと、十二歳の汗ばんだ手のひらの中で、小さな羽虫が死んでいた。


 ――――死。


 たったいま十六歳の自分が死んだときの情景が、まるで他人の夢みたいに淡く頭の中を揺蕩っている。それが自分に起きた事であったと急に気が付いて、強い嘔吐感に襲われる。

 幸いにして、数日寝込んでいたこの身体には、吐くものなんて残っていなかった。


 それから虚脱感。

 身体に力が入らない。

 このまま横になって眠ってしまいたい衝動をぐっと我慢する。

 経験上、ここで寝込むとしばらくは起きる気力がなくなる。何度も死んでこの瞬間を繰り返しているから私は詳しいんだ。


 手を伸ばしてかつて窓枠だった木片を手繰り寄せ、その鋭利な先端で左の肩口に「8」と刻み込む。

 これが(私の記憶にある限り)8回目の人生という証。

 時間が経つごとに、今までの死が曖昧になって、全部悪い夢だったんじゃないかという逃避的な気持ちになってしまうから、これは忘れないためのおまじないみたいなものだ。

 今は覚えているけれど。吐きそうなくらい鮮明に……。


 前回は、溺死だったと思う。

 地下牢から連れ出された遠征先で、兵士たちに髪の毛を掴まれ、何度も何度も頭を水飲み桶に押し込まれた。


「……………………」


 あ、無理かも。

 横になってしまった。

 蟻が這っているのをじっと眺める。

 血の滲む肩口の「8」に爪を立てる。

 大丈夫。ちゃんと痛い。

 あの最低最悪な馬小屋ではない。私の身体はいまここにある。


「ね……姉さん、大丈夫……?」


 部屋の隅で文字の練習をしていた妹がそばに来て、おずおずと声をかけてくれる。


「ユナちゃん、おはよう。大丈夫だよ。ちょっとくらっときただけ。あと3つ寝込んだら復活する。……3,2,1,よし復活!」


 改めて勢いをつけて起き上がろうとする背中を、妹がアシストしてくれた。


「ありがとう。ねえ、ユナちゃん。私の名前分かる?」

「…………ステラ姉さん?」

「じゃあスマホ、ミソスープ、ナットウ、オトメゲーとか言われて分かる?」


 唐突な私の問いに、妹の表情が一瞬凍り付く。

 純粋な好意から私を心配してくれた彼女にこんな表情をさせてしまったことに、罪悪感が滲む。

 同時に大きな安堵感も。


 この戸籍上ユナと呼ばれる私の妹の身体の中にいるのは、過去生で幾度も共に生きた、別の世界ちへいニホンからの来訪者、ユナちゃんだ。


 名前が同じなのがややこしいのだけど、同名だからこそ彼女が私の妹とパスが繋がったのでは? という確かめようのない考察を過去に一緒に行ったことがある。


 そのユナちゃんはたぶん今、「姉に正体がバレている?」、「カマをかけられている?」、「この世界では転生がどの程度一般的なのか」、「自分の挙動にそれが出ていたか」、「この秘密を身内に知られることがどういう不利益をもたらすか」、みたいなことを並列的に考えているはずだ。


 そうなんだよな。彼女の視点に立ってみると、同じ家に住んでいる知らない女にいきなり出自を当てられたことになる。ここの返答はかなり慎重に行きたいところだろう。


 だけどこの世界に来ておそらくまだ二日目の彼女には、それらを判断するための情報がそもそもない。

 ぐるぐると頭を回した結果として、博打的に次の言葉が出力されてくることを私は知っている。


「……姉さんも転、生して、る……?」


「ノーだけど、部分的にはイエス。今ユナちゃんが考えたことにそれぞれ回答をすると、私はユナちゃんがこことは違うニホンから来て、妹の身体に憑依していることを知っているし、万が一違ったらどうしようと思ってややカマをかけたみたいな部分はあるし、転生とか憑依とかそういうのはユナちゃん以外には聞いたこともないし、ユナちゃんの挙動にイセカイ仕草は出ていなかったし、私は絶対にあなたに不利益をもたらさないと約束する」

「………………」


 彼女が口元に手を当てて、少し考え込む。瞳の動き方で情報を整理していることが伝わってくる。


 私が今の言葉をすらすらと出せるのは過去の人生で何度か練習しているからだけど、初見でこんなに一気に未知の情報を放出されてよくもまあきちんと思考できるな、と感心してしまう。


 今の彼女は知らないと思うけれど、表情に出さないように思考するその仕草は、この国では〝貴族的〟と呼ばれている振る舞いだ。


「ステラさんが今言ったことがすべて真だと仮定して、二つ質問してもいい?」


 会話のスタンスを決めた彼女が、貴族的に二本指を立てて言う。


「もちろん」

「あなたは超越者的な存在が顕現したもの、あるいはそういったソースへのアクセスをもつ人ですか?」

「ノー」


 転生や憑依のいった現象があるならば心身は二元的であり、その上に女神的な存在も想像できるけど、逆にその事情を知っているということはあなたもそういうやつなのでは、という問いだ。


「この国には女神信仰がなくはないけれど、その不確かさという点ではユナちゃんの世界と同じくらいだと思う」

「じゃあ……ループ、つまり同じ人生を何度も繰り返してる?」

「おー、正解」


 二手で正解までたどり着かれる。

 最近の人生では私も彼女の思考の速度に慣れてきたから対等に話ができているけれど、この子は本当にすごいんだよな。もらった情報を一日中こねくり回していいのなら、私だって今なら4手くらいで私の正体にたどり着けるかもしれない。だけど、会話をしながら即興的に結論に至れるかって言われると絶対に無理だ。


 過去の人生で私は、彼女からたくさんのことを教えてもらっている。

 ユナちゃんは私の妹で、友人で、異世界文化と技術の伝達者で、思考の先生でもあった。


「私とこの話をするのは何回目?」

「初手でするのは四回目だね」


 私の答えに、彼女が少し考えてから口を開く。


「……私って毎回この質問をしてる?」

「毎回してる」

「そう」

「お、警戒心が上がったね。だけど今の質問が、私の言葉の信用度を試すためにしたものであることも分かるよ」

「……何を言いたい?」

「今の質問は12個の質問リストを作って、頭の中でランダムダイスを振って8が出たから口にしたものでしょう? ランダムで出力された質問にも関わらず、私が『毎回してる』と同意したから、ユナちゃんはそんなはずはないと思った。12面ダイスを4回振って毎回同じ目が出る確率と同じくらいでしか私の言葉を信じるべきではないと判断した……と私が言ったらどう?」

「…………前提部分で嘘を吐かれている、あなたは他人の思考を読むことができる、過去の私があなたととても仲良しだった、の3つを考えて……」


と彼女がそれぞれの可能性を検討しながら言葉を紡ぎ、


「もしかして、私はあなたのことをこれから好きになる……?」


 と疑問形の結論が出力されてきた。


「私としては、そうなってくれたら嬉しいなって思うけれど」


 面映ゆくなって、少し目をそらしてそう答える。


「……もしかしてこういうのって別ループの私と考えた?」

「察しがいいね」

「あー、ぐうう、私が好きそう。私が納得しそうな詰め方をしてくるから……」


 過去の彼女が冗談で、『私攻略チャート』というのを作ってくれたことがある。『私を信用させたいのなら、この詰め方がたぶん一番早いと思います』と言っていた。


「ユナちゃんが頭の中でランダムに振るダイスはね、ものすごい確率で一回目に8が出るんだよ」

「ランダム……」

「ちなみに私は結構4が出る。もう一度ダイスを振ってみて。私は当てにいくから、せーので数字を言おう。せーの」

「11」「5」

 と声と二人の声が重なる。

「良かった。ちゃんと重ならなかった」

「つまり?」


 私が目を当てられなかった疑念というよりも、そのことをどういうロジックで乗り切るかを楽しみにされている。


「意識したあとのランダムにはある程度のランダム性が宿る、ということ。私と過去ユナちゃんの仮説によると、ここから分かるように、私が出会った過去のユナちゃんたちと今この瞬間のユナちゃんはもう違う人生を歩み始めている。だからこれらはもう別人で、これからのユナちゃんの言動を私が予測することはもう難しいかも」

「それは……私が別の私との発言被りを気にして喋れなくならないよう気を遣っての発言ではなく?」

「それを証明するのは、自分が自由であると証明するのと同じくらい難しいと私は思うな」

「確かに……」

 それから少し間があって、目が合う。

「もしかして、私とステラさんって本当に仲がいい?」

「そう感じてくれたのなら、私はとても嬉しいよ。少なくとも、私はユナちゃんが大好き」


 そう。それはもう、本当に。

 会話の間に、さっきまでの死の虚脱感がどこかに行ってしまうくらいには。

 私にとっての彼女は、最もかけがえのない友人で、家族で、妹なのである。


「まじめな話をすると、あなたがここにいてくれて、こういう会話ができることに私は今すごくに救われてる。本当に本当にありがとう」


 姉が妹にそうするように、逃げる余地を残しながらユナちゃんを抱きしめる。

 彼女は恐る恐る私の背中に手を回してくれた。


 見かけは9歳だけど、今のこの子の中身は数日前までは異世界のダイガクセイだったはずだ。

 一方の今の私は、戸籍上は12歳で、だけどもループをしているせいで、体感としては数十年くらい生きている。そのうち十年以上はニホンから来たユナちゃんと一緒に過ごしている。二人とも外見のわりに中身がチグハグだけど、だからこそ、私はこの子のお姉ちゃんなのだ。


「私はステラ。普通にこの世界ちへい育ちの人間で、血縁上あなたの姉なんだけど、死ぬたびに十二歳の今日この日に戻ってくるの。ユナちゃんの世界でいうところのいわゆるループモノだね。だからね、訳も分からず気づいたらこんな世界の他人の中に意識があってユナちゃんが今めちゃくちゃ心細いことも、その身体に元いたユナの魂をユナちゃんが心配してるのもそれなりに知ってる。でも、とにかく私はいま、あなたがここにいてくれてとても救われてる。整理する時間をあとで作ろうと思うけど、これだけは何度でも言わせて。あなたが今ここにいてくれて、私はとても嬉しい」

「そっか。何度もループしてるってことは、おそらく姉さんもろくでもない目にあい続けてるってことか。……姉さんって呼んでもいい? 一番呼びやすい気がする。不思議」

「元の、私と血のつながった妹のユナ――いや今のあなたとも血は繋がってるんだけど――がそう呼んでたからじゃないかな」

「その、この身体の人のことは大丈夫……?」

「そのままだと発熱で死んじゃうところだったし、あの、こういうのあんまり聖女っぽくなくて良くないなと自分でも思うんですが、正直私の総人生年数的にはニホンからやってきたユナちゃんと過ごした時間の方が圧倒的に長いわけでして、なんというか、プライオリティとしては、その、今のユナちゃんの方が、中にいてくれて嬉しいというか、もにょ……」

「待って。姉さんって聖女なの? そういう世界? 回復魔法(ヒール)とか、魔を祓う聖なる力とかを持っている?」

「定義にもよるけれど、全七人生中六回はね。たぶん普通にしてたら今回もそうなる」

「残りの一回は?」

「聖女判定から逃げたら、魔力が暴走して討伐された」

「そっち系のやつかー」

「そっち系なんだよなー」

「これまでの七回の人生を教えてもらっていい? 他の私がどういう風に姉さんと生きてきたかを知りたい」


 というわけで、紙にまとめた。ユナちゃんがまだこの国の文字を書けないから、日本語で紙に書いていってもらう。日本語だと私は難しいカンジ以外は結構読める。以前、安全な情報表現を検討したときにユナちゃんに教えてもらったのだ。

 以下、私の話をまとめてくれたユナちゃんのメモ書きより抜粋。


・一回目

 聖女と鑑定されて魔法学園に通う。エディング第二王子と仲良くなって婚約。王子の本来の婚約者エルミナ公爵令嬢との婚約破棄を宣言する場で、逆にさんざん言われて、婚約破棄が破棄される。王族を誑かした罪で斬首。没年十六歳。


・二回目

 十二歳の身体で目覚め、ループしたことに気が付く。前回の反省から王子と距離を取ろうとするも、聖女任務の際の接触で好意を抱かれる。婚約破棄破棄からの国外追放後、魔物から助けた人たちに襲われて、最後は空井戸に投げ捨てられる。餓死。没年十六歳。


・三回目

 妹が転生者だと気づく。「世界」「乙女ゲーム」「聖女もの」「悪役令嬢」「異世界転生」などの概念も習得。国外追放に備えて発明チートでお金を貯める。貴族にもお金で根回し。たぶんそこら辺がよくなくて婚約破棄破棄からの教会追放。火事の際に子どもを助けようとして焼死。没年十六歳。


・四回目

 類似するシチュエーションがあったことから、この世界が「乙女ゲーム的」だと仮定して、逆にハーレムエンドを目指してみる。「フラグ」や特定の「イベント」のような概念は存在しないことを確認。普通に色々ダメで婚約破棄破棄からの斬首。没年十六歳。


・五回目

 鑑定式に出ずに聖女であることを隠す。学園にも行かない。妹チートでささやかに下町で暮らすも魔法が暴走して王都を崩壊させる。討伐され死亡。没年十六歳。


・六回目

 ループ時に妹が不在だったため、一人でひっそりと魔物の森で暮らす。懐いてくれた魔獣が飢えていたので自分を食べさせて死亡。逆に十六歳までは絶対死なないのでは説はここで棄却。没年十四歳。


・七回目

 学園で清貧に暮らす。そもそもの婚約破棄を宣言させないために王子に公爵令嬢のいいところを王子に色々吹き込むも、結局は婚約破棄破棄。聖女としての遠征先で兵士たちに乱暴されながら溺死。没年十六歳。


・八回目

 今 !(^^)!



「斬首、餓死、焼死、斬首、討伐、捕食、溺死……いっぱい死んでるねえ」

 ユナちゃんがなんとも言いようのないお情けの感想を捻り出してくれる。

「ね」

 ね、としか言いようがないね。


「私は姉さんを助けようとしてた?」

「たくさんしてくれています」

「それでこの体たらくは申し訳ない……。確認すると、このエディング第二王子とエルミナ公爵令嬢ってので苦労しているね。なるほど、それで四回目の私はフィクション説を出したのか。なら過去の私たちは、このエルミナが転生者じゃないことは確かめてるよね?」

「そうだね。私たち以外は、ループとか異世界転生みたいな人生は送っていないという結論になってる。ユナちゃんの世界のゲームみたいに、イベントフラグがあるわけでもなさそうっていうのもいろいろ試して確認済み。もちろんたくさん雨が降ったら川が氾濫する、みたいな因果はあるけどね。あとは、ゲーム以前に、そもそも全ての人間には決められた死の運命があるよ説はまだ残ってるんだけど、それだと私が死に続けることが決定されてしまうから、私の心が折れるまでは採用しない約束になってる」

「じゃあそこら辺は過去の私を信じる。毎回同じ検証してたら先に進まないから。過去の私とまだ話していない七回目の話をしてもいい? 姉さん的にはなにがダメだったと思う?」

「奇抜さが足りなかったと思う。流れに流された一回目と二回目の派生でしかなかった。いや、違うな。惨めに死んだ今だからそう感じるだけで、急に婚約破棄破棄されるまでは今回は良さそうって普通に信じてたんだよな」

「婚約破棄破棄、つまりエディング第二王子がエルミナとの婚約を破棄して姉さんと婚約すると宣言したところに横やりが入って、婚約破棄の宣言自体を破棄されてしまうってことだよね?」

「そう。それで色々あってたぶんエルミナ様は第一王子の婚約者に格上げされたと思う」

「たぶん?」

「その時期の私は、地下牢だったから……」

「ならエディング王子やエルミナと距離を取ればいい? 過去の私と議論済みだったら結論だけで大丈夫」

「やった。無理で諦めた。『聖女』という肩書が、王宮や貴族と結びついてしまうんだよね。だからこそ前回は逆に、むしろ自分からエルミナ様とも関わって二人をくっつけに行ったんだけど、普通にぼこべこにされちゃった。今思うと、エルミナ様はエディング王子の醜態を使って自分の地位を上げたかったわけだから、私って心底邪魔な存在だったんだろうな」

「エルミナについて教えて」

「えっとねー……公爵家のご令嬢で、第二王子の婚約者。凛としてる。ピシャっとしてる。所作が綺麗。貴族的。成績優秀。完璧主義。闇属性。魔法が強い。派閥がある。政治力が高い」

「それは、どういう感情で言ってる?」

「ただの事実の列挙だよ。私は苦手だけど、すごいなーとも思う。でも何考えてるか分からなくて怖いのが大きいな。裏では色々悪いこともやってそうなんだけど、雰囲気が高貴で隙がないから、なんていうかそのギャップが怖くって。なんだろう……畏怖? 前回の人生では私を地下牢に入れて第一王子と結婚してたけど、本当は別に王子にも興味がない気がする。いや、これは私の願望かも」

「あんまり伝わってないかも」

「うーん、見たら分かると思うけど、二年後まではお目にかかることがないからねえ」

「学園の入学まではあと二年?」

「そう。十四歳で受ける教会の鑑定式がちょうど二年後だから。そこで魔法の適性があると分かって、聖女として王立魔法学園に入学って感じ」

「それまでどうする? たぶん私の知識もう全部姉さんも知ってると思うから、方針を考えるのは姉さんじゃないと、私はあんまり有用じゃないかも」

「いてくれるだけでお姉ちゃんは心強いよ。がんばれって応援してくれたら嬉しい」

「分かった。がんばれ」

「おうよ」


 ということで、まずは今回の方針リストを一緒に作ってみる。


・聖女の力は隠さない(魔力の暴走防止)

・公爵令嬢とは距離を取る(敵にしたら勝てない)

・政治や下手な根回しはしない(この方面が私は下手)

・王子のアプローチは明確に拒絶(婚約破棄しようとさせない)

・身体を鍛える(国外追放後も視野)

・目を付けられない程度にお金を稼ぐ(家の手伝いの時間を修行に充てる)

・情報収集の手段を持つ(ハメられそうだったとしても事前察知する)

・二十歳までは生きたい(生きたい!)


 ユナちゃんと話している間に元気が出てきたので、アグレッシブに頑張ろうと思った。

 前回の人生スタート時に立てた目標とは結構異なっている。

 各人生の敗因を踏まえつつ、万が一ミスった場合に対してもできるだけ備えておけると嬉しい。


 不本意ながら、貴族の子息令嬢の巣食う学園に何回も通っているおかげで、読み書き計算、知識や礼儀作法は問題なく身についている。身についておりますの。

 つまり聖女鑑定が出るまでの二年間を肉体的な鍛錬に使うことができる。できるのですわ。


 さっそく、明日から活動開始しますわ!

 今度こそ、やってやりますわ~!



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