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111話 急にハーレムパーティー化してきたんですけど!?



「他にもさぁ、君の無二の親友だと豪語する宮原のヤツが……聞いてる?神城君」


「あ、はい、聞いてます……時雨(シグレ)君にそこまでご迷惑をかけてたなんて……


本当に申し訳ない!

美優先生が迷惑をかけてしまったその何とかというお店に支払うお金は俺が全額支払うし、勿論時雨君にも『暁月』にも賠償金を払う!」



 お腹を空かせた桐斗の為にJSA近くのファミレスにやって来た俺達。

 桐斗がお子様プレートを平らげて、満足して雪乃ちゃんに抱かれながら眠りに付いた為、姉貴夫婦が桐斗を抱いて先に我が家へと帰って行った。

 

 場が大人達だけになった途端、俺は時雨君から美優先生関連の様々な迷惑行動を聞かされた。

 まさか、美優先生が時雨君に凄まじ過ぎる迷惑をかけていたとは思わなかった俺はテーブルに額を擦り付けて謝罪した。



「別にボクは金が欲しくてこんな事を言ってるんじゃ無いんだよ。

ただ、ボクの胃に穴が空くような苦労を聞いて欲しいだけなん……」


「時雨よ。先程から私を厄介者呼ばわりしてくれているなぁ?

まるでこの私を男を手玉に取る悪女のように言ってくれるでは無いか。

弟クンに悪いイメージを植え付けるつもりならば、私も黙ってはいられないぞ?」


「ひ、ひぇぇ…いや、そういう訳では…」


「あの、美優先生。

先生は悪女っていうか魔性の女の代表みたいな所があるのは俺は充分知ってるんですけど?」



 露骨に圧を放つ美優先生に怯える時雨君を庇うべく、俺は美優先生に当てつけのような言葉を敢えてぶつけてみた。



「な、何の事かさっぱり分からんが!?」


「では、千堂サンの事を詳しく話しましょうか?他にも飯島トレーナーの事とか、元俺のクラスメイトの……」


「あ、あああ!や、やめてくれぇ!!

わ、分かったから、時雨、何を話しても怒らぬから弟クンに存分に語ってくれ!」



 美優先生の過去の被害者の名を上げた途端、美優先生は時雨君に圧を放つのを速攻で納めた。

 多少ワチャワチャしたものの、その後恐る恐る話し出した時雨君から聞いた内容は正に汗顔マックスな内容だった。



 マ、マジかよ……カケル……タケモト……お前ら時雨君のスポンサーさんのお店で何やってくれちゃってんの?

 本来ヤツらを諌めるべき立場の大下工場長……いや、統括部長まで……



 いや、そもそもの元凶は美優先生で間違い無い。

 この人はセクロスをしてから勝ち誇ったような表情をしてご機嫌な様子だが、ムエタイの事以外でのこの人は本当に常識が無い。

 過去の経験上、美優先生の行動にヤバさを感じた段階で然るべき対応をしておかないとマズいだろう。



 俺は気まずそうに視線を逸らす美優先生に、顳顬に青筋を浮かべながら語りかけた。



「美優先生……

雪乃ちゃんは先生の話を聞いて以来、先生が今も独身で、まだ俺の事を思ってくれているのであれば、先生を第一夫人にするべきだと言ってくれていたんですよ?

自分は二番目の妻でよいからと」


「えっ!?雪乃ちゃんが!?

うぅぅ…ありがとう、雪乃ちゃん……君は何て素晴らしい美少女なんだ……」


「え、あ、いえ、そ、そんな……私なんてそんな……」



 美優先生は俺の言葉を聞くなり、目に涙を浮かべて隣に座る雪乃ちゃんに抱きついた。



「ですが、他の人の事も思いやれず、そんなに自由奔放に動いて他の男達を振り回すつもりなら、先生と結婚は出来ません」


「な、何故だ!!た、確かに時雨クンに迷惑をかけたのは済まなかったと思ってる!

時雨クン、本当に申し訳ない事をした!この通り反省しているし、直ぐに探索者ウェブバンクから君の口座に損害金と迷惑料を振り込む!

許してくれ!」



 険しい表情を緩めずに、美優先生との婚約を破棄する事を伝えた途端、美優先生は向かい側に座る時雨君にヘコヘコと頭を下げて謝罪した。

 だが、そうじゃないんだよな。



「美優先生、時雨君に金を払うのは当然です。

そんな事で許すべき内容では無いんですよ。

そもそも、アナタのどういう行動が悪かったか一つ一つ自覚出来てるんすか?」


「あ、いや……ぅぅぅ……その……


ちょっと待て!そもそもの元凶は弟クンだゾ!!

弟クンが生娘だった私にあんなに激しくも気持ち良いプレイを植え付けておいて、良くも私の暴走を責められるな!?


9年だ!9年も誰とも致さずに、君の事を思って独り慰めをし続けた私の地獄のような日々が君に分かるのか!?」



 えっ、嘘!?何で俺が逆ギレされなきゃならないの?

 俺は何も悪い事してないのに……



「え、9年も……ですか?


……雄貴さん!それは雄貴さんが悪いですよ!

あんなに気持ち良い事を10年近くも我慢させられるなんて、拷問でしか無いんですよ!?

美優先生に謝って下さい!!」



 な、何故か雪乃ちゃんまで俺を責め始めたんですが……



「あ、あの……雄貴さんと、そのエッチな事をするのはそれ程、その……気持ち良いのですか?

ご参考までに教えて下さいまし」


「う、うん……その……さ、最初は凄く痛かったんだけど……さ、3回目くらいから……その……」


「雪乃ちゃん、何も恥ずかしがる事は無いだろう。

彩音ちゃん、弟クンとの交ぐわいはめちゃくちゃ凄いぞ!

何しろ、先程はこの私がたった一回で失神してしまった程だ!!

正直、今すぐこの場で押し倒して貰いたいくらい気持ちいいぞ!」



 ちょ、ちょっと、昼下がりのファミレスでそんなに堂々と俺との交わりを話されるのは恥ずかし過ぎるんですけど!?



「は、はぅぅ……それ程の快感なのですわね……」


「て言うか、雄貴さん!

いつまで彩音ちゃんにお預けをしているの!?

彩音ちゃん、ずっと雄貴さんの事が好きで好きで堪らなかったんだよ!?


彩音ちゃんもお嫁さんにする事!

第一夫人が美優先生、第二が私、彩音ちゃん、第三夫人でも良いかな?」


「へ?ゆ、雪乃さん……私のような者が……良いのですか?」


「当然じゃない。

私達は同じ人に骨抜きにされた『雄貴さん大好き同盟』の同志だよ?」


「……ふぇぇぇん!雪乃さん、雪乃さん……ぅぅぅ……ありがとう……ありがとうございますわ……」



 雪乃ちゃんの反対隣に座る彩音が号泣しながら雪乃ちゃんに抱きついた……



 いつの間にこの2人は仲良くなったんだろう?

 てか、俺の気持ちガン無視で勝手に結婚について話し合われてしまっているんですけど!?

 俺の意思わい!?



「ハイ!コレで決定ね!

今日から美優先生と彩音ちゃんも雄貴さんの婚約者として、私達と一緒に雄貴さんの家で仲良く暮らしましょう!

雄貴さんの取り合いで揉めるのは厳禁という事で良いでしょうか!?」


「ハ、ハイ!是非お願い致しますわ!」


「ああ、私も大賛成だ!

弟クン、コレからは私達三人を平等に愛する事!コレは命令だゾ!!」



 こうして、俺は無理矢理ハーレムを築かされたのだった……。



◆◇◆◇◆



 大波乱の一日が明けた……

 結局昨晩は彩音と致す事になってしまい、何とも気まずいながらも彼女の処女膜をブチ破って見せた俺氏。

 最初の3Rは痛がった彩音だったが、4R目はかなり気持ち良かったらしく、2人揃って失神して朝を迎えた感じだ。


 アメリカで防音用の魔導具を大量購入しておいて本当に良かった。

 あんなに激しい声を桐斗に聞かせる訳には行かないからな。



 さて、今は朝の5時。

 まだベッドでグッタリする彩音を起こさないように、静かにベッドから出た俺は昨日付着した汗とかけしからん液を洗い流すべく、先ずはシャワーを浴びる事にした。

 昨夜は雪乃ちゃんと美優先生は遅くまで話し合っていたようで、まだ2人とも起きてない。



 桐斗も何故かウチに泊まると言って聞かなかったミュイと眠っている。

 一応最後の2日で生活のリズムを日本時間に合わせたんだが、まだほんの少し時差ボケがあるのかも知れないな。

 


 皆んなが寝静まる中、俺は軽めのロードワークに出たのだが、軽いランニングを終えて朝食の準備をしてようとリビングに向かうと、そこには衝撃的な光景が……


 な、何と、美優先生が裸エプロンというエロけしからん格好で朝食を食卓テーブルに運んでいるのだ。



 ヤ、ヤベェ……べらぼうにエロ可愛いんですけど!?

 つーか、本当に30歳!?

 フツーは乳とか尻とかが少し垂れたりするんじゃ無いの!?



 い、いかん!そんな事よりもバシッと言わなければ!



「み、美優先生、り、リビングで、そ、そういう格好はや、やめて下さい!」


「ん、おはよう弟クン。

鼻の下が伸び切った顔でそんな事を言われても説得力が皆無だゾ!?」



 な、何ぃ!?鼻の下が伸びているですとぉっ!?

 い、いや、それは今は二の次だ!



「い、いや、生まれ付き鼻の下が長いんで。

それより、桐斗が居るんですから、そういうその……その手のエロけしからん格好は控えて下さい!」


「む?何か変だろうか?

私の母上はいつもこの格好で家事をしていたのだが」


「は、はぁ!?

何そのぶっ飛んだお母さん!?」


「ぶっ飛んでる?

母上は父上を悦ばせるのが妻の務めだと言って、来客がある時以外は常にこの手の格好をしていたゾ?

私も幼い頃から、将来結婚した時は旦那様を悦ばせる妻になれと教えられて来たのだが……」



 マジかよ!?いや、それは旦那としたらこんなに可愛くてナイスバディな奥さんが、毎朝こんな姿で目覚めさせてくれたら一日フルパワーで仕事を頑張れるハズ。


 美優先生はお母さん似だと言っていたので、美優先生のお父さん的にも堪らなかっただろう。

 が、子供の教育上色々と宜しくない。

 ダンジョンが出現して以来、人間の生物的本能が高まり捲ってエロ規制が緩くなった昨今でも、幼児にこんな姿を見せる母親は殆ど居ないだろう。



「と、とにかく桐斗の前でそういう格好は禁止です!

ちゃんと服の上からエプロンを付けて下さい!」


「ふむ、そうか。

母上はこの格好で父上におはようのチュッ、からのオッパイムギュッ、が定番なのだが、そう言うなら服を着て…」


「ちょい待ち!

ソレはやりましょう!ソレをやってから着替えましょう!」



 俺は美優先生のチュッからオッパイムギュッからお尻ムギュッを3回堪能してから、美優先生に服を着て貰ったのだった。

 因みに、裸エプロンで階段を登って行く美優先生の姿を、俺は生涯忘れる事は無いだろう。



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