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4話③
ヒナが、伊集院にメールをしている。
多分、俺を、連れて帰るから、連絡しているんだと思う。
「本当に大丈夫か?」
「えっ?何が?」
「や、俺が行くとさ、伊集院、明らかに機嫌悪くなるだろ?」
「そんなことはないよ」
ヒナは、そうは言うけれど、アイツは、俺が行くと、明らかに機嫌が悪くなるし、高校生の時から、俺が、ヒナに近付くのを、いやがっていたからな。
「それは、僕が、何も言わずに連れていったからだと思うよ。だって、ほら、突然、来客あったら、色々大変だろ。だから、最近は、前もって、連絡してる」
ヒナは、本当にそう思っているんだろうな。本当にいつまでも、全然擦れない、純粋なままのヒナだな。