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10話①


「ただいま」


玄関を開けると


「お帰り」


と言って、瑠華が、顔を近づけてくる


えっ?何?なんで、こんなに顔近づけてくるの?


びっくりしていると、


「うん」と、ちいさく瑠華が、呟いた


「大事な話があるから、…」


えっ?大事な話?

あー、そっか、遂に、別れ話をされるんだな

僕は、覚悟を決めた


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「うーん、何から、どう話そうかな?」


瑠華は、そう言って、お茶を一口飲んだ


瑠華が、お茶を飲むのは珍しい


やはり、余程、言いにくいことなんだろうな


「別れたいって言うんだったら、大丈夫、僕は、別れても良いよ」


僕はなるだけ、声が、震えないように、

冷たい言い方に聞こえないように、なるだけ、

冷静な声で言った。


すると


「はぁっ?何それ?どうして、そうなるの」


瑠華にしては、珍しく、ちょっと、感情的な声だ


「僕は、幼稚園の頃から、ずっと、陽向が好きなんだよ、陽向が、僕をいつも、助けてくれた王子様なんだから」


えっ?何?どういうこと?


確かに、高校生の時に、瑠華が、


『小さい頃は女の子みたいだってイジメッコによくいじめられてたんだ。その時いつも助けてくれる男の子がいてね、その子は僕にとっては優しい素敵な王子様なんだ』


と、言ってたのは、覚えてる


「やっぱり、覚えてないんだね、」


瑠華の声が、ちょっと、寂しげに聞こえる


「見た目なんか、関係ないだろ、見た目でサッカーするわけじゃないだろて、いつも、勇ましく、カッコよく言ってくれてたじゃないか、その時から、僕は、ずっと、陽向に首ったけなんだよ」


あー、確かに、少しの間だけ、綺麗な顔立ちの子が、Fクラブにいた事は、覚えているし、瑠華が、少しの間だけ、Fクラブにいたっていう事を、高校生の時に言ってたような気がする


でも、助けたのが、僕?僕が、その時の王子様?


んー?


確かに、見た目で、サッカーを、する訳じゃないって思ってたのは、事実だから、僕としては、当たり前のことを言っただけだから、多分、助けたという感覚なんかないから、覚えてないんだろうなぁ


でも、そんなに前から、ずっと、僕のことを好きでいてくれてたなんて…




















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