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1話①
「ただいま」
玄関をあける。
「おかえり」
そう言って、僕に抱きついているこのイケメンは、伊集院瑠華。伊集院グループの次期社長という座を捨てて、こんな僕と一緒に暮らすことを選んだ変わり者?だ。
「今日のメニューはね、さつまいもとシーフードのシチューと、アスパラの豚肉巻だよ」
「うん、ありがとう」
変われば変わるものだとつくづく思う。
いつも、夕飯を作って待っててくれるが、僕が瑠華と出会った時は、料理なんか出来ずに、僕が、毎日瑠華の分のお弁当も作っていた。僕が瑠華と出会ったのは高校生の時で、僕は、その時から、瑠華に恋をしてる