収益化記念配信
【祝】収益化記念配信【配信者ハル】
「こんはる〜! 貞操以下略ハルでーす」
*コメント*
:きちゃああああ
:スパチャできないんよ
:投げれないんですが設定ミスってません?
:はやく投げさせて
:こんはるー
:待ってた♡
:こんはる
:知らない挨拶やめてもろて
:略すな
:どんどん雑になる挨拶
:収益化おめでとうございます
:いや投げれないて
「ありがとー! スパチャはあえてOFFだよ。アーカイブの再生でも収益入るわけだしこの人数相手にスパチャ解放するの怖すぎるでしょ」
地上波デビューした効果もあってかチャンネル登録者はとんでもない数になっており、今も始まったばかりで既に同接は500万を超えて増え続けている。
「そもそもお金にも困ってないしね。元々それなりに資産もあるし、管理局から高額お手当もでるし。スパチャとか、俺より稼いでから言ってくれます?」
*コメント*
:ぐぬぬ…
:オスガキがよぉ…
:石油王さん犯っちまってくださいよ
:わたくし普通にハル様より稼いでますわよ?
:油田持ってるから投げさせろ
:ハル様のお手当の10倍以上稼いでます対戦よろしくお願いします
:デイトレーダーです
:手取り12万あたし、スパチャできなくて泣く
:金持ち多くて草
「年収2億のバケモノおるな、こわ…。それはそれとして手取り12万ネキは俺にスパチャなんかするくらいならスパチャしたつもり貯金するか、そのお金で美味しいものでも食べてくれた方が俺の精神衛生上いいから」
「ってか収益化記念ってなにするもんなの?」
*コメント*
:あ…優しい…
:ちゅき♡
:それは枠立てる前に決めといてもろて
:ノープラン草
:ちょっとコンビニ行くくらいのノリで配信始めてんの?
:他の配信者は何してるん?
:凸待ちとかじゃね
:酒飲むとか
:お歌とか
:収益化記念といえば凸待ち
:逆凸でもいいぞ
「凸待ちて…俺他に配信やってる人ってまだ一人しか知り合えてないんだけど…。酒ならあるわ、ちょっと持ってくる」
お酒は正直あんまり得意じゃ無いけど、たまーに飲みたくなるので一通り揃えてある。リキュール類のボトルなんかはインテリアとしてもおしゃれだし。
まぁ、とりあえず無難にビールでいいか。
*コメント*
:ショータくんね
:切り抜きで見た
:私も配信していればハル様と知り合えた世界線が
:ほんま羨ましい
:ショータくん好き
:コラボまだ?
:画面から消えるの草
:自由かよw
:晩酌配信だああああああああ
:私はもう飲んでます
:わたしもお酒とってくりゅ
─カシュッ…ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ…プハー
*コメント*
:おかえり
:無言で飲み始めて草
:めちゃくちゃ勢いよく飲むじゃん
:うまそおおおおおおおおお
:喉の動きやば…
:エッッッッッッッッッ
:好き♡
:これCMにしたら大ヒット間違い無いのでは?
:乾杯くらいしてもろて
:うーんこれはビジネスマナー検定失格
:ハル様って成人してたの?
:お酒強そう
「いやー酒はたぶん弱いかな。一本で顔にも出るし、普段から飲んで無いから」
*コメント*
:ほんまにもう顔赤いやん
:草
:じゃあイッキすんなよ!?
:今日マジで脊髄反射で配信してない?
:かわいい♡
:私が守護らなきゃ…
「で、なんの話してたっけ? スパチャの使い道だっけ? お金持ちの人って何にお金使ってるの?」
*コメント*
:そんな話だったっけ…
:酔ってる?
:そらアレよ、美術品とか買うんとちゃうか
:投資とか
:風俗ハシゴ
:球団買おう
:わたくし最近無人島を買いましたわ
:旅行とか
:スケールの差で風邪引きそう
:お金持ちじゃない小市民いますね
:無人島買って何に使うんだよw
「島買うとか夢あるねえ…俺は、そうだなぁ…ゲームとか好きだから、ゲーム作ってる会社を買収して、一から十まで口出しして、俺が考えた最強のゲームを作らせたいなあ…あははっ」
*コメント*
: 飲むペース早く無い? 大丈夫?
:クソガキの発想で草
:草
:草
:小学生に大金持たせたら同じことしそう
:楽しそうやってほしい
:ハル様の感性で作る最強のゲームって想像つかない
:出資させて
:買収なの? 起業じゃなくて?
「起業とかめんどくさいじゃーん、なーんも分からんし、誰か代わりにやってくれるならいいけどー」
*コメント*
:もうべろんべろんなのよ
:ビールまだ三本くらいじゃなかった?
:顔真っ赤でかわいい♡
:私が代わりにやります!
:実際お金があっても急に起業しようでできるもんじゃないでしょ
:ハル様が起業するならゲームの会社じゃなくてどう考えてもタレント事務所とかでしょ
「あー、タレント事務所ねえ…確かに俺もこないだ地上波デビューしちゃったし、アリか? じゃあタレント事業とゲーム事業の二本柱だな」
*コメント*
:闇鍋企業か?
:そうはならんやろw
:ゲーム諦めないの草
:ハル様の事務所ならマジであり
:絶対成功するやん
:ゲームは作らなくてもいいぞ
:マネージャーやりたい
:マネージャーとかプロデューサーの立場でハルくんをプロデュースするゲームにしよう
「天才おるなぁ! タレント事務所とゲームいけるやん!」
*コメント*
:もうめちゃくちゃw
:実際やりたい
:草
:なにそれ欲しい
:レーティングはもちろんR指定だよね?
:フルボイスで頼む
:100万までなら出す
◇◇◇
「じゃあ今日はこのへんで、もうふわふわして眠いんだわ、おつはるー」
配信を切って一息つく。
配信で雑談しながら飲むのって結構楽しいなあ。
今まであんまり飲まなかったけど、こんな感じなら定期的に飲むのも悪く無いかも。
ふと、スマホを見るとメッセージアプリのRAINに通知が来ている。
相手の名前は、伯亜。
うーん…誰?
ふわふわしたままチャットを開く。
『あの、高梨春樹さんですよね』
『配信見てました』
『あ、ごめんなさい。私あやしい者ではありません』
「いやそれは怪しいヤツしか言わんセリフなのよ」
リスナーらしき知らんやつからいきなりRAINきて本名告げられるとか、どう考えてもやべー奴なのになんか面白くなってきた。
相手からのチャット連投はまだ続いている
『配信で、誰かが手伝ってくれるなら起業したいと仰っていたので、私がお手伝いします。』
あー、言ったっけ?
『私、起業の知識あります。プログラミングできます。ハッキングも得意です。』
なにこいつおもろ。
特技ハッキングは強すぎだろ。
なんかめちゃくちゃ興味わいてきたわ。
メッセージ返してみるか。
『今から面接するからビデオ通話かけるね』
『え?』
よーし、かけちゃえー。




