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0話 とある暗殺少女のお話
いきなり番外半で申し訳ないです。
本編との関連はあります。
番外編なので短いです。
「先輩!先輩っ・・・」
少女は咄嗟に転移魔法で先輩を回収し――――
――――仕事を早々と放棄した。
同じ師の元で学んだ二人の暗殺者が国王の暗殺に向かった時の出来事であった。
元々話し合いの結果、途中で放棄する予定の仕事だったため、少し気を抜いていた。
それが結果として、先輩(兄弟子)が致死の大怪我を負うという事態を招いてしまった。
咄嗟に転移魔法を使い先輩を回収し王城から抜け出したは良いものの、私には回復魔法は使えない――――
――――そのため、先輩の助かる見込みはなかった。
「俺はもう助からない。師匠に命を落としたと伝えてく・・れ・・・・・」
私は思いつきで、別の方法を試す事にし、指を少し切った—―思いつきとは今世で無理なら来世の先輩を迎えに行こうという方法である。
先輩の血と私の血を混ぜ、ずっと一緒にいようという内容で契約魔法を使う。
その後、葬儀などで使われる他者転生魔法を使用し、先輩を送り出した。
「待っていてください、必ず迎えにいきますから」