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8.バスは豪華に!

8.バスは豪華に!


 そうこうしているうちに新幹線は江刺水沢駅に到着した。

「さあ、みなさん、降りますよ。忘れ物しないでくださいね」

「日下部ちゃん!みんな、子どもじゃないんだから」

「まあ、そうですけど…。若干1名子供以下の方が…」

「なあに?鉄人」

 律子は満面の笑みで身支度を整えている。


 駅を出ると、そこには大型バスが待っていた。ここからは二日間、このバスで移動する。

バスは後部座席2列が回転してサロン形式になるタイプのものだった。冷蔵庫はもちろん、テレビ、カラオケもある。しかも、トイレ付。冷蔵庫の中にはあらゆる種類のアルコールやソフトドリンクが既に冷やされていた。

 サロン席は13。取り敢えず、ここに全員収まる計算なのだけれど、幹事の日下部は運転席とガイドにいちばん近い最前列の席に陣取った。全員がバスに織乗り込むと、バスは速やかに発車した。

「皆さん、ようこそ岩手へ。これから二日間皆様をご案内させていただきますドライバーは呂彪弥欷助(ながとらみきすけ)とガイドはわたくし黒川瑠璃でございます」

 ガイドの黒川が挨拶をすると、後方からりきてっくすが大声で叫んだ。

「瑠璃ちゃん、ガイドなんかいいから、こっちで一緒に飲もうよ」

 言ったそばからロケットパンチ。そして、女性陣の軽蔑のまなざし。ガイドの瑠璃は嫌な汗をかきながら苦笑する。

「後ろは放っておいていいですから。それより、今後の予定について確認しておきましょう」

「はぁ、でも、なんか先が思いやられそうですね」

「こら、お客様に対して失礼だぞ」

 思わず呟いた瑠璃にドライバーの弥欷助が苦言を呈した。

「いや、こちらこそ申し訳ない。こんなメンバーなんで、お二人もご一緒に観光気分でお付き合い願えたらありがたいです」


 サロン席では早速、宴会が始まった。

「藤原の郷に着いたら、最初に昼食になりますからね。乾きものなんかでお腹膨らませたりしないで下さいよ」

「解かってるって!」

 そして、日下部がサロン席へ合流する間もなくバスはえさし藤原の郷へ到着した。


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