42.はい、チーズ!
42.はい、チーズ!
刹那のスマホにメールが届いた。刹那はそれをしおんに告げた。
「あのバスがそうね?私も協力することはかみむらさんに伝えているのね?」
「はい。それから、バスの運転手さんとガイドさんも協力者だそうです」
「解かったわ。じゃあ、派手にやらかすか!」
「しおんさん、派手じゃ困りますよ」
「あ、そっか…」
二人はバスから見えない場所に回り込んだ。
バスが仙台駅へ到着した。瑠璃が降りてくるメンバーに一声かける。その間に弥欷助が車内の点検をしている。
「せっかくだから、バスをバックに記念写真を撮りましょう」
律子の提案に全員賛成した。
「じゃあ、シャッターをお願い」
律子が瑠璃に言うと、りきてっくすが反対した。
「瑠璃ちゃんも一緒に写るんだよ!シャッターは運転手に頼めばいいじゃないか」
「いいですよ」
弥欷助はそう言って律子からカメラを受け取った。
「はい、チーズ!」
取り終えた写真を律子はチェックして笑みを浮かべた。
「新幹線の時間までは少し余裕があるから、自由時間にしましょう。あとはみなさん、直接、列車まで来てもらうと言うことでいいですか?」
「異議なし!」
既に、帰りの乗車券は配っている。16:30発のはやぶさ24号。グリーン車だ。ホームは13番線。東京着は18:04だ。
「さて、閉伊さん。仙台ときたら牛タンですね」
「行きますか!牛タン通り」
「僕たちもご一緒していいですか?」
りきてっくす、齋藤、大橋、水無月が仙台駅構内にある牛タン通りへ向かって行った。女性陣はお土産物を見るために2階へ上がって行った。
「午雲さんはどこにも行かれないんですか?」
「ええ、先にホームへ行ってます。乗り遅れたら大変ですからね」
「相変わらず慎重ですね。じゃあ、一緒に行きましょう」
日下部と午雲は一足早くホームへ向かった。




