25.酔いどれ軍団乱入!
25.酔いどれ軍団乱入!
席を立ったきり戻ってこない三人を心配して大橋が席を立った。
「ちょっと探してきますよ。迷っているのかもしれないし」
すると、隣の宴会場との仕切りの壁が突然開け放たれた。そこに強面の男が仁王立ちしていた。
「なに?なに?なに?なにが起こったの?」
美子が驚いて声を上げる。しかし、その男の横に日下部といろは・めい・なつの三人もいた。
「えっ?日下部さん、いつの間に?」
「いえ、僕はずっとここに居ますけど」
双方のメンバーが二人の日下部を見比べている。
「本当だ!日下部さんそっくりだ。と言うより同じ人にしか見えないなあ」
名取の言葉にあちらのメンバーはうなずいている。けれど、こちらのメンバーは何が起きたのかさっぱり解からなかった。
「実はね…」
めいが事の成り行きを説明した。
「と言うわけだ。これも何かの縁だ。こうなったら一緒に飲もうじゃねえか」
井川がそう提案してきた。
「鉄人、あいつらをやっつけちゃって!」
律子が日下部にロケットパンチを渡した。
「あれっ?姉ちゃんも居たのか?なんだっけ?スチャラカ何とかの…」
「本当だ!律子さん、ご無沙汰です」
名取が律子に土下座して挨拶をした。
「あんた誰?」
「そんな殺生な…。あ!もしかしてこちらもそっくりさん?」
「なるほど。これはすごい偶然ですね」
あちらの日下部が、実は自分たちと親しくしている律子と言うスチャラカなOLがこちらの律子にそっくりなのだと説明した。
「じゃあ、優子さんも居たりして…」
「バーカ!それは別の話だ」
井川のげんこつが名取の脳天を直撃した。
突然の酔いどれ軍団の乱入。どうなる、なろうファミリー!このまま酔いどれ軍団に乗っ取られるのか…。