12.ガールズトーク
12.ガールズトーク
パワースポットとしても有名な平泉。とかく女の子はこういう場で気持ちが盛り上がる。
「桂まゆさんってけっこうお若いんですね…」
いろはが話しかける。
「日下部さんたちとはお付き合いも古いんですよね」
「そうね。りったんや河さんほどでなないですけどね。そう言えば、いろはさん、お気に入りに登録していただいてありがとうございます。私は非表示にしているので」
「日下部さんの一人企画のクリスマスやバレンタインのギフト小説、いつも桂まゆさんのお話は素敵なお話で羨ましいです。コラボもやられてますもんね」
「コラボならりったんの方が何度もやってるわよ」
「あら、弟子同盟のお三方は日下部さんが最近、とくに目を掛けているみたいじゃない…」
圭織が話に加わって来る。
「中でもみつながさんにはとても目を掛けているように感じるけど」
「そう言えば、めいさん、最近、日下部さんを避けているようですけど何かあったんですか?」
いきなり話を振られてめいは焦った。
「そんなことはないですよ。活動報告にもコメント寄せているし…」
「私が思うに…」
まゆが口をはさむ。
「私が思うに日下部さんはめいさんにヤキモチを焼いているのかもね」
「どうしてですか?」
「めいさん、男性のユーザーさんに人気があるから」
「そんなことは…」
「まあ、日下部さんも女性ユーザーに人気絶大なんだけどね」
「そうそう!きっと、根がスケベなのよね」
「柴野さん、それは言い過ぎですよ。曲がりなりにも私たちの師匠なんですし」
「そう言う、なつさんは誰に対しても中立ですよね」
「いや、私にはそんな魅力ないから」
「いえいえ、そこが魅力なんじゃないかな」
「まあ!まゆさんったら」
「でも、日下部さん、退会を思い留まってくれてよかったわ」
「はい!本当に良かったです」
最後はまゆの言葉にみんながうなづいた。
「さあ、早くみんなに追いつかなくちゃ」