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バレンタインに負けないくらい

作者: 自己満足

作品ではもう2/14という設定です


ベタな青春なバレンタインデーの一幕

寒い……すごく寒い。

いやさ暖冬暖冬言って確かに暖かい日は多かったよ。でも、さすがに2月中旬の朝は寒い。自転車通学の私ではなおさらだ。あれだ。物理で勉強したベクトルだ。風速が7m/sで自転車が200m/minでえっと……って寒い。計算とかしなくても寒い。やっぱり物理はダメだね。……なんて気を紛らわしてもなお寒い。

なぜこんなに寒い日に自転車に乗っているのか?学校に行くためだ。日曜日に?部活の練習があるのだ。なんの部活かって? ふふ、なんとサッカー部の女子マネなのだ!!……あれ威張ることじゃないか。でも、なんか女子マネっていいイメージじゃん。もちろん、もうすぐ2年前となるあの春ぼ私もそうではないと薄々気づいていたが、実際そうではなかった。結構普通に辛い。でもまあ、もともとサッカーは好きで部員たちの頑張っている姿を見るのも楽しい。結果いいことの方が多い。

自転車の前のかごに入れているカバンは幾分重かった。いやそうでもなかったか?ようは、今日はバレンタインなのでチョコがカバンに入っているということを言いたいのだ。クラスメイトや友達には金曜日に渡してしまったが、部員には今日会えるので練習後に渡すつもりだ。マネージャーは2年にあとふたりと1年にはふたりいる。その4人もそのつもりだろう。

実を言う私はバレンタインデーが好きでない。別にチョコを作るのが大変とかではない。お菓子作りは好きだ。今片想いしているとか彼氏がいるとかではないのでそういったことで悩むこともない。ではなぜか……それは今日2/14は私 小森サヤの誕生日なのだ。

なんで誕生日に男の子のためにチョコを作らないといけないのかと思ったり、バレンタインのついでに祝われるのを不服に思う。みんな一応祝ってくれるが、チョコ作ったりと色々しんどいのだろう。

「はいバレンタインのチョコね。あっついでに誕生日のプレゼントだから」

とか言われてしまう……

いつも笑って合わせているが、本音はどっかの司祭の命日より私の誕生を祝って欲しいと思う。

でも、私なんか一個人が言ってもお菓子業界の策略は潰せないのだ。この前カナ(2年のマネージャーで本田カナ)にこのことで愚痴ってしまった。

とそんなことを言っていると学校に着いた。今日は明日が高校入試だからその準備があるはずなのだが、うちの顧問は特にすることがないらしい。ホントに大丈夫だろうか……

練習までにまだだいぶ時間があるがグラウンドには人影がある。あれは2年の橋谷くんと1年の南村くんだ。橋谷くんは小さいころからずっとサッカーをやってきたらしい。うちの部では結構上手い。一方南村くんは高校に入ってサッカーを始めたそうだ。彼らは同じ中学出身ってこともあってか仲が良くて橋谷くんが南村くんによく教えてあげている。ちなみに橋谷くんのポジションはボランチ南村くんもそうしようとしてたけど難しいということでサイドバックやハーフで練習している。

私は先にいた1年ふたりのマネージャーとボールだしたり機具をだしたりしている。すぐにカナともう一人のマネージャーサキがやって来た

「おはようサヤ」

「うんおはようカナ、サキ」

「「おはようございます!先輩!」」

挨拶を済ませた時ビューっと冷たい風が通った。

私はそんな風に不満をもらす

「はぁ~なんでうちだけ練習あるんだろう?他は休みらしいよ。あのなんか全国行ってる空手も休みだって」

「そうだね~寒いしね」

カナが答えた

「だよね」

「でも、昼までには暖かくなるよ」

「それに今日がいいことあるかもしれないよ」

私の後ろで荷物を置いていたサキがそう言った

そうだろうか?今日はバレンタインデーだが、やはりだからこそあまり楽しくない。実際まだ誕生日を祝われていない。

「そんなことないよ」

練習は9:00から13:00まで今は8:40いつも通りこのくらいにはだいたいの人がグラウンドにいて各自ボールをさわったりストレッチしたり駄弁ったりしている。マネージャーはミニゲームで使うビブスを回収したり欠席を確認しながらおしゃべりをしている

「サヤは今年チョコ誰にあげたの?」

カナが話しかける。だいたいこういうのはカナが先導する

「友達と弟とお父さんかな……あとはここのみんなに」

「えーそれだけ?コイバナ的なのはないのかー!じゃあサキは?」

「私もそんな感じだよ」

「へー」

たぶんこれはカナが自分のことを話したいんだろうな。だが、私が気を使う前に後輩のひとりが聞いた

「カナ先輩はどうなんですか?」

「えーっと実はね……」

カナのそういった話は聞いたことがなかったがどういらそういう相手がいるらしい

「前から気になってる人がいてねーその人の下駄箱にチョコ入れて帰ったのー」

「なんか古くない?」

とかとかなんかそんな話をしているうちに練習は始まった。今日も今日とてみんな必死に走っている……

×××

あっというまに四時間は過ぎた。部員たちはコートの整備と片付けを始める

「マネージャー!チョコちょーだーい!」

チームのムードメーカーである中西くんがそう言った。こういう時は一番明るく振る舞う

「早く早く」

「焦りすぎ」

それからは適当にみんなにチョコ配る時間になった

だいたい配り終えたころ

「小森っ」

振り向くとそこに立っているのは橋谷くん

「お疲れ」

「うんお疲れ!」

「悪いんだけど水入れてきてくんない?」

「うんいいよ」

水筒を受けとり水道の方へ向かう。グラウンドからは少し離れている

「あれ今日用意してたスポドリもうなかったっけ?」

まあいいかと水を入れる

そして、すぐにグラウンドに戻ったんだが、おかしい誰もいない。

どこに行ったのだろうか?

部室の中だろうか?部室と言っても正確にはそうではない。サッカー部の部室は普通に部室塔にある。今言った部室とはグラウンドにある小さな建物でたまに掃除する条件で練習後お弁当食べたりマネージャーが記録まとめたりに使っている。

その部室のドアの前まで行きドアを開ける


ぱんぱーっん

「「サヤ誕生日おめでとう!!」」

ドアを開けた私は大量のクラクションとそんな素敵な言葉に迎えられた。

へ?あっそっか誕生日のお祝いかーなんで?

「サプライズパーティーだよ。サヤこの前誕生日祝って欲しいって言ってたでしょ。みんなに言った協力してくれたのー」

なにそれちょー嬉しいんですけど…

「いつまでもそうしてないで何かいったら」

「ええーっとみんなありがとう」

やばい涙出てきたかも

「ちょっと泣くなよ」

「うんそうだね」

目をこすって顔をあげた

「バレンタインに負けないくらい嬉しい!!」



読んでいただいてありがとうございます


本当に久しぶりの投稿ですねすみません

もうひとつのバレンタインデー用に作品書いていたら時間がかかってしまいまして…


こちらは結構急いでかいたので雑くなってたらすみません


明日明後日でもうひとつバレンタインデーの作品投稿します。是非見てください!

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