Eランク昇格試験
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森で狩りをしていたら、普通にレベル10を超えた。キラープラントの経験値が美味しすぎるのがいけない。なんだかんだとしていたら、皆のレベルが13になっていた。これでドロップ強化もあるんだから、普通に冒険者をやっていたら馬鹿らしくなってくる。そして、今回の分け前は1万ライムを突破した。こんなに簡単で良いのかと思うかもしれない。これが豪運持ちのパーティーだ。豪運持ちがいて、金欠だというパーティーを、俺は知らない。確実に資金が溢れる事になるんだよ。
「そうだ。今回の探索で皆のレベルが10を超えました。なので、昇格試験を受けたいと思うのですが」
「昇格試験ですね。それでしたら、2日後にあります。内容はゴブリンの集落の殲滅ですね。Dランク冒険者が引率をしてくれることになっていますから、安心して参加してくださいね」
「2日後ですか。解りました。それまではレベルを上げる事にします」
「適正レベルは15です。そのくらいまでは上げておくことをお勧めしますよ。まだ1日あるので、何とかはなるんじゃないですか?」
「そうですか。解りました」
適正レベルは15か。確かにゴブリンは結構強いんだよな。個体差が激しいが、大体こんな感じである。
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名前:ゴブリン
HP 205/205
MP 9/9
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これで攻撃力も結構あるので、鬼の一撃が重いんだ。しっかりと対策をしておかないと、とんでもないことになる可能性もある。ゲーム的には、ゴブリンなんてって笑っている奴らが居たが、割と強敵である。適性ランクはDランク。まあ、1体だけならそんなことは無いんだが、今回は集落の殲滅だからな。上位のゴブリンが居たら、大変な事になりかねないんだが。
Dランク冒険者の引率がどこまで強いのかは知らないが、通常のゴブリンでさえDランクの魔物なんだ。それをFランクのお守りをしながら殲滅するのは、中々にハードな昇格試験だ。普通であれば、Cランク冒険者をつけた方がいいとは思う。
なお、ゴブリンはDランクの下位。ちょっと強くなると、一気に化けるんだよな。こんな感じで。
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名前:ゴブリンソードマン
HP 565/565
MP 16/16
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これがゴブリンソードマンのステータスだ。攻撃力も倍くらいになっているので、かなり強い。これでDランク中位程度。Dランク上位になってくると、HPが4桁になるかどうかの所になってくる。結構幅があるんだよな。同じDランクでも、レベルとスキル次第では、負ける可能性も十分にあり得るんだ。Dランク冒険者だからって信用してはいけない。結局はレベルとスキルがどこまでかみ合うのかが問題になってくるんだからな。
そんな訳で、注意事項もあるので、どうしたものかと思いつつも、皆で食事にやってきた。今回の昇格試験を受けるかどうかだな。受けた方が将来的には良いんだろうが、危険が伴うので、一応注意しておかなければならない。
「そんな訳で、昇格試験の話なんだが、これは今回は降りても良い案件だと思う。ぶっちゃけると、リスクもあるからだな。毎回毎回こんな昇格試験なのかが解らない所ではあるんだが、ゴブリンと一言に行っても、強さが全然違う。どんな個体が居るか解らない。だから、今回の試験は見送っても良いという可能性は十分にあり得る」
「そうなんですか? ゴブリンってそんなに強いんですか?」
「ゴブリンは強いよ。僕の村も何度か襲われたことがあるけど、普通に強い。大人たちも苦戦していたし、レベル15で本当に足りるのかって思っていたから」
「群れの規模が解ればいいのでしょうが。ですが、Eランクの昇格試験にするくらいなのですから、そこまで大きくはないのではないでしょうか?」
「正直なんとも言えない。昇格試験にどれだけの冒険者が参加するのかが解らないし。そもそもFランク冒険者は戦力外と思ってもらっていい。5人でゴブリン1体分って考えてもらった方がいいかもしれない。俺たちは別だが、他のFランク冒険者は居ないと考えても良いと思う。どうせアタッカーしか来ないんだろうし」
「そうなると、Dランク冒険者の引率ありきになるんですね。その人たちが負ける可能性はどのくらいあるんですか?」
「集落を見ていないから何とも言えないが、勝率は5分5分って所だろうな。撤退も視野に入れて良いとは思う。逃げ帰るのであれば、何とか逃げては来れる。……ネームドが居なければ、という話になるが」
「ネームド? でもそんなところに居るのかな?」
「居ないとは限りませんわね。ですが、昇格試験が何度も開催されるのか解らないのも現実です。ここで退いては後れを取るだけでは無いですか?」
「それもそうですよね。もしかしたら、今回の試験の方が簡単だったって事もあり得ますし」
「実際に悩んでいるから、こうやって相談している訳だしな。まだスキルでコンボも作りにくい状況だ。どうしてもFランク冒険者の称号が邪魔をしてくる。ただ、スキルブックを手に入れるには金が足りない。スキルブックを狙うのであれば、Eランク冒険者になって、夢幻の世界を攻略しに行かないといけない。結局は何処かで踏ん切りをつけて、昇格試験に挑まなければならないんだよ。だた、今回の昇格試験で良いのかどうかが気になるところではある」
「迷うくらいなら行く方がいいとは思うけどね。逃げ帰るだけの事は出来るんだろう? なら、失敗前提で昇格試験に向かう方がいいと僕は思う。逃げて帰ってくるのも経験だよ。万事うまくいくとは限らないんだし」
「えっと、あたしは行くべきだと思います。危険は承知の上です。危険が嫌なら冒険者になんてなっていないですから」
「これで2人は賛成ですわね。であれば、行くべきでしょう。出来るだけ安全は確保した状態で、ですが。出来るだけレベルを上げましょう。それが安全に繋がりますから」
「……覚悟を決めるか。最強になるのに、こんな所で躓きたくないからな。最低でもEランク冒険者になるだけの実力があるって認めさせないといけない。ランクアップは必須だ。ならば、逃げる覚悟で挑むしかないか」
リスクは取らないといけない。単純な事ではある。リスクなしに昇格なんてありえないんだから。ただ、今回が異様に危険だった可能性は十分にある。それが懸念材料になっている訳なんだが、どうにもな。これが普通なんだと言われたら、前回受けておけばよかったって事になりかねない。どちらにしてもリスクは取らないといけない。今回の方が楽だという事はあり得るんだから。
さて、そうなってくると、レベル13では不足してくる可能性が高い。一気にレベルを上げてしまいたい。2日後という事は、後1日、レベルを上げる事が出来る。最低でも15までは上げたい。まあ、それ以上には上がるとは思うが。でも、スキルポイントは振れない。そんな余裕はない。いや、マリアナだけは振る余地はあるのか。
「覚悟を決めた所で、マリアナなんだが、賭けの対価に2ポイントスキルポイントを振ってくれるか?」
「良いですけど、スキルポイントは貯めておくんじゃなかったんですか?」
「それはそうなんだが、賭けの対価で得られるダイスってスキルがある。それはクリティカルが出る確率が上がるスキルだ。……まあ、3以下になれば、本来の確率よりも低くなるんだがな。だが、運の数値が高ければ、確率は変動する。それなら多少ギャンブルではあるが、クリティカルの可能性を上げる方がいい」
ダイスというスキルは1D6を振って、6が出た時には確定クリティカルになる。ゴブリンを削りきるには、ダイスを有効活用して言った方が良いとは思う。あくまでも、クリティカル率を上げるだけのスキルではあるので、攻撃力自体は変動しない。それを使って、素早く狩りとる方がいいのではないか。そう思った次第である。




