最後の猛攻
OFUSE始めました。
https://ofuse.me/rukea
ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
https://twitter.com/rukeanote
「いい加減に倒れろよ! この野郎!」
「駄目です! またHPの回復が!?」
「残りのMPを全部使っても完全回復は出来ない。ここからが本当の勝負になるね」
「ですが、MPがなくなったからと油断は出来ません」
「!? 来たか、HPを犠牲にしたバフが! ぐぉおおおおお!!??」
「アーデルム!」
「耐えてます。HPの減りは、7桁!? これは流石に屍の山で押し付けさせて貰います。アーデルムさんは耐えてください」
「当たり前だ! タンクが崩れる時は、死ぬ時だ! ここからは防御に専念する! マリアナは攻撃を頼んだぞ!」
「解りました!」
「ノーデン! デバフが通りやすくなっているはずだ! スタンを狙ってくれ!」
「解ったよ。そっちこそ、倒れないでくれよ」
「それは任せておけ!」
向こうはバフをかけるためにHPを継続的に消費していっている。ここからが本番と言う訳だ。1秒でもいい。相手を止められるのであれば、止めた方が賢明だ。ここからは攻撃が当たれば死ぬ可能性がある。確実にガードをしないといけない。それは解っているんだが、バフが強力過ぎる。ここまで出鱈目になるのは流石だ。5回目の進化をしているだけある。だが、簡単に終わってやるわけにはいかない。まだまだこの世界を遊びつくしていないんだからな。
「どんどんとHPが減っていきますよ!? 回復は間に合うんですか!?」
「間に合っています。私のHPを0に出来るとは思わないでくださいね。屍の山で押し付けているので、まだまだ余裕はありますよ。ですが、とにかく継続回復が欲しいです。なので、ノーデンさんもHP譲渡をお願いします」
「了解したよ。こっちの回復も頼めるかな?」
「エリアヒールで回復していきます。それを私に譲渡してください。その方が早いと思いますので」
正解だ。ノーデンもレベルが上がって、スキルポイントを振れるようになれば、エリアヒールのような魔法を使えるようになるんだが、とにかく今はそんな状況にない。その魔法よりも優先すべき魔法があるんだからな。それで何とかしてもらわないといけない。結構辛いとは思うが、何とかなるとは思っている。回復魔法にだって、若干のクールタイムが存在する。連打するにしても、別の魔法を挟んだ方が効率的なんだ。それがエリアヒール。ノーデンを回復しつつ、結局はHP譲渡でメリアを回復させるという手法を取る方が、回復量は多い。まあ、ヒーラーとしても動かないといけないので、ノーデンは忙しいだろうが。このパーティーで、一番忙しいのはノーデンだからな。
俺は盾として攻撃を受け切れば問題ない。マリアナは隙をついて攻撃していればいい。被弾してもメリアがちょっと忙しくなるだけだ。メリアも基本的には自分の回復を急げばいい。ノーデンだけが、マルチタスクを要求される。バフを切らしてはいけない。HPとMPの管理もしなければならない。ダメージディーラーとしても活躍しないといけない。デバフも与えられるのであれば、与えなければならない。やることが盛りだくさんだ。出来ることが増えるというのは、こう言う事でもある。バッファーとしての素質が無ければ、俺たちは死んでもおかしくはない。
本当はもっと訓練をした方が良いんだろうけどな。ゲームの時のように、死んで覚えろという訳にはいかない。ぶっつけ本番でも熟さないといけない。その点、現実というのは残酷だ。こうなってしまった以上、ノーデンには役目を熟してもらわないといけない。
「ノーデン! 屍の山の状態の時はいいが、そのクールタイムにはドレインシールドを積極的に挟むことだ! MPはダメージが大きければ大きいほど回復する! 忙しいのは解るが、MPの管理は絶対だ! こっちのMPが尽きれば、負け確定だからな!」
「忙しいのは承知の上だけど、本当に忙しいね。もっと余裕があるものだとばかり思っていたよ。タイムテーブルが厳しい。何よりもバフを切らすわけにはいかないからね。それが最優先だ。ドレインシールドを展開している余裕があるのかは、微妙な所だね」
「ですが、ノーデンさんが崩れてしまえば、ここでお終いですから。出来る限りの事をやりましょう。ミスすれば終わりという環境も、成長の事を考えれば悪くありませんから。人間は、危機になれば、本気で色々と出来るようになります。今がその時ですよ」
「解っているけど、無茶を言ってくれるね。でも、何とかしなければならないのは当然の事だとは思うから、出来る限りの事はやらせてもらうよ。それこそ、まだまだ生きたいしね。こんな所で死んでたまるものか」
そうだ。その意気だ。まだまだ死ぬには早いだろう? 俺だってまだまだこれから楽しみたいんだ。こんな所でくたばってやるつもりはない。まだこれからだろう? まだSランク冒険者にもなっていないんだ。本領を発揮していないのに、死にたくはない。攻撃を受け続ける。こちらが攻撃する隙は、余りない。だが、俺がダメージを与えるよりも、バフで自爆していく方が早い。絶えずHPが減り続けるバフは、強力ではあるが、諸刃の剣でもあるからな。攻撃力をもの凄く上げてくれるが、その分死にやすくなる。どんどんとHPが減っていくんだからな。まあ、こっちのHPもどんどんと削られて行くんだけどな。
「屍の山が終わります。こちらは回復に専念します」
「今のうちにバフの張替だね。それでドレインシールドの隙を伺うよ」
「余裕のある行動は大事だぞ! こっちの攻撃を受けるのは任せておけ!」
「あたしだって頑張ってますよ! 他の冒険者だって!」
「……他の冒険者は死なない様にしておいて欲しいんだけどな。心の安寧が欲しいから。死にに行くようなことはしないで欲しいんだよな」
冒険者諸君は、なるべく死なないでくれ。攻撃に当たってくれるなよ。特に今の攻撃が当たれば、確定で死ぬからな。HPを強化してあるなら別だけど、そうじゃないなら確定で死んでしまう。マリアナだって、攻撃が当たれば、メリアが死ぬ。回避が絶対なんだ。そんな綱渡りを続けている状態なんだよ。何とかなって欲しいとは思うんだけどな。
「今度こそ! 残りHPが2割まで減っていますよ!」
「ここからが本番だ! 気合を入れ直せ!」
「ドレインシールド。MPはまだ余裕があるよ。攻撃力が高いのが、仇になっている形だね」
「屍の山を再発動します。出来るだけ攻撃を受けてください」
「了解した! 色々と誘ってみる!」
「今のうちにMPを渡しておくよ。こっちはまだ余裕があるし」
「ありがとうございます」
残り2割。このまま終わってくれよ。どんどんとHPが減っていっているから、焦っているんだろうが、そんな事は許さんよ? 攻撃を受け続ける。耐えて耐えて、耐えきってみせる。レベルが足りない? そんな事は解っている。これ以上のレベルが欲しいのは確かなんだ。だけど、今はそんな事を言っている場合じゃない。今できる最大限の事をやらないといけない。だから耐える。崩れてなんかやらない。どれだけHPを減らされようが、メリアが何とかしてくれる。だから俺は信じて耐えればいい。
1割、5%、1%と減っていき、遂に0になった。最後までバフを切らなかったな。もっと生きたいのであれば、バフを切ってくるかとも思ったんだが、最後までバフを切らなかった。……何がそこまでさせるんだろうな。魔物って一体、何のために居るんだろうか。生きたいって欲求があるのであれば、バフを解除するって事もあり得るとは思ったんだけど、最後の最後まで解除しなかった。脅威ではある。それはそうなんだけど、生存本能なんて無いのかもしれないな。




