なんか進化してる
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「じゃあ、これで崩落した神殿は終わりだから、ボス戦に行こうか。メリアがここまでになってくれると、安心して戦えるからな。マリアナも積極的に攻撃をしていけばいいとは思うし」
「そうですね。安全が確保できているのであれば、問題ないかなとは思いますが」
「本当に大丈夫なんですよね? それだけが心配なんですけど……」
「大丈夫だな。そもそもノーデンだけでもダメージは足りるからな。漸くダメージを与えるスキルをフルに使えるようになるんだし」
「今までも使っていたけどね。確殺出来るだけの威力があるんだから、結構戦えるんじゃないかな」
「心配しなくても、ヘイトはしっかりとこっちが管理する。ダメージもそこまで考えなくてもいい。メリアが全部引き受けてくれるしな。それに、万が一があっても、復活できるから問題も特に無い」
問題なんて何もない。だから普通にボス戦に向かったんだが……。予想外の事が起きていた。
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名前:節制の天使
HP 356488/356488
MP 142198/142198
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「あの、普通に強敵じゃないですか? これってDランク冒険者でも倒せるんですよね?」
「いや、ボスが進化してるな。珍しいこともあるものだ。まあ、余裕ではあるけど」
「ボスって進化するの? そこから聞きたいんだけど」
「夢幻の世界のボスは、放置しすぎたり、負けすぎたりすると進化する。だから定期的に夢幻の世界を攻略する必要があるんだ。まあ、まだ第2段階だな。それ程問題にはならない」
「第2段階という事は、第1段階があるわけですよね? それに、第3段階もあるのではないですか?」
「ああ、当然だがある。第1段階は何もない。普通に夢幻の世界とボスが居るだけ。第2段階は、ボスが進化する。第3段階は、雑魚どもが進化した個体が出てくる。しかもボスが2回目の進化をすることになる。で、第4段階は雑魚どもが夢幻の世界から出てくる。この時点ではスタンピードとは言わない。面倒な事になっているのは事実だが、出てきた魔物は夢幻の世界の近くにいる事が多いからな。そこまで問題になる事は無い。ただ、それも放置すると、第5段階。3回目の進化を果たしたボスが夢幻の世界から出てくる。そうして、町を襲う事になるわけだ。それがスタンピードだ。普通なら第3段階になったら、領主が夢幻の世界を攻略するはずだ。それなりの戦力が居るだろうし、俺たちが関与することではない……とは思うんだが」
「不安ではあるという事なのですね? ここの領主様がどう動くのかが解らないのですから」
「そう言う事になる。まさか第4段階まで放置するとは思えないんだけどな。管理するとしても、第3段階になったら討伐するくらいの事はしてくれているとは思うが。夢幻の世界を攻略することで、スタンピードを止める事になる。第4段階までは何とかなるとしても、面倒ではある。だから普通は魔物が溢れる前に、出来れば第2段階で夢幻の世界を攻略した方が無難だ。……今回の所は、俺たちが攻略するとして、そういう場所を見つけて潰すのは面倒だ。普通に領主の仕事になる。放置しているとは思えないが、可能性としてはゼロでは無いからな」
スタンピードを起こすような事はしていないとは思うんだよな。……一応、第3段階までは放置するだけの価値がある。2回進化することで、ドロップアイテムがよくなるからな。豪運持ちで、しっかりと運を上げている兵士が居るのであれば、99%くらいの確率で、装備が落ちる。それを集めているのであれば解らないでもないんだよな。ただ、リスクは高くなる。ここだって、推奨レベルは100。1回進化すれば、推奨レベルは+50される。完全にCランク冒険者の獲物になるんだよ。
それが放置していてこうなっているのであれば、問題ではある。管理されているなら問題ないんだ。……管理しているなんて聞いたことが無いんだけどな。普通の事過ぎて、頭から抜け落ちていたけど。いや、普通は管理しているものだと思うぞ? スタンピードなんて百害あって一利なしだからな。3回進化しているので、かなり良いドロップは落ちるんだが。それ以上に面倒過ぎてスタンピードなんか起こさないのが普通なんだ。普通、なんだよな?
「まあ、疑問ではあるんだが、余裕でもあるからな。進化する事なんてままある事なんだから。スタンピードを起こしていないんだから、問題ないだろう」
「そんなもので良いんですかね? なんかよくない気がするんですけど……」
「スタンピードが起きる前に、とんずらするしかないだろう。その為には早い所スキルブックを集めないといけないな。後はメリアのが1つと、ノーデンのが2つだ。急げばスタンピードがどこかで起きるよりも、早めに逃げられるとは思う。……後は色々と確認してみない事にはなんとも言えないが」
スタンピードが起きるまで放置する事なんて、普通はありえない。夢幻の世界を放置するなんて事は、危険すぎてあまりにもよろしくない。普通に管理してくれていると思いたいんだが。
「とにかく、俺たちが関与できることは特に無い。だったら、夢幻の世界を攻略するしかない。幸いなことに、まだ第2段階なんだから、余裕ではある。それに、ある意味好都合だ。ここで称号を貰っておくのも悪くない」
「称号、ですか?」
「1回進化したボスを討伐すると、ボスに特効の称号が貰える。それに、レベル差が倍あるからな。推奨レベルが150まで引き上げられているはずだ。72の俺たちの倍のレベルだと、それでもまた称号が貰える。貰えるなら貰っておく方が得だ。だから気負うことなく普通に討伐すればいい」
「……まあ、勝てるならいいけどね。とりあえず、バフを掛けてから挑むって事で良いんだよね?」
「ああ、ノーデンのバフと、メリアのバフを掛けてもらって、一気に勝負をつける。いつも通りやればいい。メリアは自分のHPの管理を頼む」
「解りました」
「それじゃあバフを掛けていくよ。全員にかければいいよね?」
「勿論だ。全員に頼む」
バフを掛けてもらって、突っ込んでいく。勿論、俺がヘイトを搔っ攫う。
「ガードスタンス! 狂化! 大凶化! 大挑発!」
「~~~~~~」
「さあ来い! パリイ!」
「ダイス! 魔人狩り!」
「ソーンウィップ!」
「リジェネ!」
パリイをしても拮抗するどころか押し負けた。ダウンは取られること無いが、魔法型の天使が普通に攻撃力で上回ってきている。結構綱渡りな状況ではある。ダウンなんて取られたら、ダメージが加速する。……ただでさえ、防具の品質が終わっているのに。防具もその内変えないといけないのは解っているんだけどな。優先するべきはスキルブックなんだ。スキルさえあれば、後は何とかなるんだよ。こんなイレギュラーな事が起きなければ、なんだけどな。
「~~~~~~!」
「させるか! シールドスタン! 大挑発!」
「ソーンバインド! ソーンウィップ!」
「魔法が来るぞ! 当たるなよ!」
「解ってます。せいやー!」
本来、天使は魔法型である。魔法を使わせない様な立ち回りをしていたけど、それが無理になった。スタンも狙ったが失敗に終わる。
「~~~~~~!」
「ぐぉおおおお! 大挑発! メリア! HPは!?」
「被害軽微です! ヒール! どんどん攻撃してください!」
「一気に削りきるぞ! 捨て身の一撃! 鬼の襲撃!」
「魔人狩り!」
「ソーンウィップ!」
被弾の事を考えずに、一気にケリをつける。被弾してもメリアがなんとかしてくれる。それを信じて攻撃するだけなんだ。俺はダウンを取られないように立ち回る。それで十分なんだ。




