おかしな量
OFUSE始めました。
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凶刃のスキルブックを狙い始めて3日目。遂にこの時が来てしまった。そう、魔法の袋がいっぱいになったのである。4人が持って来ている魔法の袋では、入りきらなくなったのだ。勿論だけど、スキルブックは落ちていない。全部レアドロップと魔石になる。魔石は魔石袋に入れればいいんだが、他のドロップ品はそうもいかないからな。なので、冒険者ギルドに1度帰る事になった。
「うぅ。スキルブックが全然ドロップしません……」
「いや、レアドロップがこんなに出たのも異常だからな? 普通の運ではなかなかドロップしないんだし」
「そもそもスキルブック狙いの探索なんて異常なんじゃないかな。そもそもそれでもかなりのドロップ金額になるんだし」
「魔石だけでもかなりの金額になるとは思いますよ?」
「まあ、今回の査定次第で、裏の店も使うからな。出来るだけ難易度の高い夢幻の世界のスキルブックを購入するつもりだ」
「裏の店を使うんですか?」
「金額次第でな。全部揃えようと思うと、相当な時間がかかりそうだし、時短できるのであれば、時短した方がいい」
裏の店を使うのは、リスキーだが、それでも仕方がない。ある程度まともな金額なら、出す準備はある。まあ、法外な値段でも買うんだが。資金力があるなら、買っておいた方がいい。今回の様に、スキルブックを狙って落とすのは難しいからな。
そもそも探索をしっかりしたおかげで、レベルも順調に上がっている。そこまで問題にする必要は無いと思うんだよな。確かに欲しいものは出なかった。それでも、得られたものは大きい。特にレベルに関しては、普通に格上と戦っていたこともあって、ガンガンと経験値が入ってきているんだ。多少でも時短をする価値があるとは思うんだよ。スキルブックが買えれば、って話にはなるんだけどな。
「すみません。換金をお願いします」
「はい。こちらに出してください」
「……まずは魔石からだな。大量にある。全部買い取れるかどうかは解らないが」
「魔石はどれだけあっても良いものですからね。いくらでも買い取りますよ?」
「そうか。……まあ、出すだけ出すか」
ジャラジャラと音をたてて魔石が出てくる。これだけの魔石の量だ。ざっと億はいくだろう。それくらいに狩ってきたからな。大体250体分。レベル50くらいだから、ざっくり計算で50万ライム。十分に億が狙える。
「ちょ、ちょっと、ちょっと待ってください! どれだけ狩ってきたんですか!?」
「ざっと250体程度だ。……何とかなるか? 出来れば一括で買い取ってもらいたいんだが」
「む、無理ではありませんね。ええ。まあ。でも、こんなに沢山はちょっと……。Cランク冒険者の皆さんですか?」
「いや、Eランク冒険者になったばかりなんだが」
「これをEランクで処理したんですか!? 前代未聞ですよ!?」
「まあ、何とか買い取って欲しい。本命はまだなんだから」
「急いで行ってきます! すみません! 査定をお願いします!」
「な、なんだこの魔石の量は!? 二つ名付きの冒険者でも来たのか!?」
「まだEランクだそうなので、二つ名は無いんじゃないですか? 聞いたことが無いですし……」
「Eランクだあ!? ちょっと待て! 可能なのか!?」
「それよりも査定をお願いします! 本命がまだあるそうなので!」
「な、なんか慌ただしそうですね?」
「そりゃあねえ。常識的に考えたらおかしいし。これだけの成果って、レイドで出す訳だからさ。だってそうだろう? 僕たちが行った、ゴブリンの集落を潰す昇格試験よりも魔石が多いんだから」
「普通は良くて1日20体程度ですからね。タンクが安定していると、これくらいの成果が出るんですね」
「タンクが安定しているなんて大前提の話なんだがな。これからアタッカーを強化するんだから、もっと処理能力は上がるとは思うぞ」
「眩暈がしてきました。あたしたち、どれくらい稼いだんでしょうか?」
「さあな。まあ、素材返しを基準にされると思うから、そこまでの利益にはならんだろう。ざっと5億ライムになれば良い方だ」
「一生遊んで暮らせるだけの金額ですけどね。普通はそこまで稼げませんから」
まあ、スキルブックを買いに行けば、簡単に吹き飛ぶだけの金額しかない訳だが。誰のスキルブックが手に入るのかが解らないからな。出来れば、アタッカーを強化できると有難い。そういう意味では、俺の強化もありなんだよな。単純に処理速度が上がるからな。
「さ、さて、本命とやらを出してもらいましょうかね。どれになるんですか?」
「これとこれとこれを、50個ずつくらいだ。……言いたいことは解る。素材返しの金額でも構わない。少々、やり過ぎたとは思っている」
「レアドロップが150個ですか!? ちょちょちょ、ちょっと待っていてください!? すみません! これを素材返ししたら幾らになりますか!」
「これは! こんなものを素材返しなんか出来るか! レアドロップだぞ!」
「それが50くらいあるんですよ! この3つとも!」
「なんだと!?」
まあ、そうなる。誰だってそうなる。俺もそうなるだろうからな。ゲームだと、何の処理も無く換金できたが、普通に考えれば、この金額をポンと出せと言われても難しいだろう。魔石も含めて5億ライムで何とかならないものか。そうすれば、スキルブックも買えると思うんだがな……。
誰のスキルブックになるのかは解らないが、あれば良いなと思うスキルブックはあるんだよな。メリアのスキルブックが一番欲しい所ではある。それがあれば、戦線が安定する。一気に楽になるんだがな……。まあ、一番レベルが高い夢幻の世界って考えるのであれば、俺のスキルブックになるんだよな。推奨レベルが120である。余裕でCランク冒険者になれるラインなんだよ。
「すみません。何分初めての成果なので、ちょっと時間がかかります。それまで、えっと、あっちで待っていてくれますか? 急いで査定をするので!」
「ああ、解った。だが、無理しなくても良いからな? また近日中に、同じような成果が上がるとは思うからさ」
「えーっと?」
「……まあ、頑張ってくれ。今日中には終わるか?」
「今日中には終わらせますので、少々お待ちください!」
今日中には終わるみたいだ。何とかなりそうで良かったが、本当に素材返しの金額で良いんだが。扱いにくい武器が3種類。投擲にも向かないしな。
「良かったですね。今日中には終わるそうで」
「だな。3日間頑張ったんだし、3日間休みにするか?」
「僕は良いよ。あの夢幻の世界だって、攻略されずに残っていたんだし、まだ大丈夫でしょ」
「ですね。私もゆっくりしたいですし、3日間は休みにしましょう」
「査定が終わったら、何か美味しいものを食べに行きましょうよ。まずはそっちの方が優先じゃないですか?」
「良いですね。私も賛成です」
「僕も良いよ。共用から出しても良いんじゃないか? 相当な稼ぎになったんだし」
「それなら、今回の稼ぎは全部共用で良いか? 正直な所、個人持ちってすると、何が起きるか解らん」
「ああ、それはいいですね。Eランク昇格試験のお金がまだまだ残っていますし、問題ないですよ」
「あたしも問題ありません」
「僕もそれで良いよ。スキルブックにしたいんだろう? それなら誰が使っても良いんだし、強化になるなら良いんじゃないかな」
今回の稼ぎは共用という事になった。そうじゃないと、スキルブックを買えないからな。幾らになるのかは知らないが、最低でも5億はあると思う。そのくらいの金額をポンと出せれば、話は一気に変わるんだよな。夢幻の世界の攻略もそうだし、もっと簡単に稼げるようになる。誰が強くなっても問題ないとは思うが、出来れば、メリアのスキルブックがあった方が望ましいのは確かなんだよな。
その後、査定が終わるまでに1時間以上の時間待たされたが、査定額は7億6831万ライムという事になった。……そこまで細かく金額を出してくれなくても良かったんだが。




