知能とお泊まり
「レッドドラゴンを倒した!?」
何だとぉぉ!?とギルド内が盛り上がる。
俺ら3人はレッドドラゴンを倒し、ギルドに戻ってきて、Gを貰おうとした時にこんな事になっていた。おれはてっきりレッドドラゴンなんて序の口見たいに思われてると思ったよ。。。
まぁ倒せた理由としてはヒイロの化け物並みの一撃と足止め、魔法で体力を削ったトーチのおかげだろうな。
「凄くね?!こいつの指揮がよー?ぜってぇ考えてないって思ってたら全部計算してたっぽいんだよねぇぇ!良いでしょー?良い仲間でしょー?」
トーチがなんか俺の事を自慢してくれてる……嬉しいな…
と言う事で。ここで1番疑問に残る事。
なぜ俺はレッドドラゴンに噛み殺されなかった?
理由は簡単。1番最初に『毒の矢』を俺は放った。実はレッドドラゴンとの戦闘前にスライムと戦ったのだが時間差で毒が回るらしく約1分ごとに1回毒をくらう。そして。
毒を食らった時、相手は一瞬ではあるが、ダメージをくらってノックバックの様なものを受ける。
ノックバックとは言っても後ろに下がるのではなく、一瞬止まるようなものだが。そして、毒をくらった瞬間、そのモンスターの攻撃が消去される。つまり、
俺を噛もうとしたドラゴンは、その瞬間に毒を受け、
噛むという攻撃がキャンセルされたという事になる。
知能のお陰なのか、頭の中で数を数えながら普通に戦う事も出来た。ノックバックの弓を使うのはちょっと勿体なかった気もするが、そうしないと毒が回らずに殺されるし、何より
ヒイロの一撃を当てる確率をあげることが最重要だった。
まぁ、ドラゴンには悪いけどウザったらしい戦略と化け物並みの一撃、そして苦手な水で攻められたわけだ。一溜りもない。
ギルドから出た俺たちは大量のGを持っていた。その数なんと5000G!
「うひひ…とんだ金持ちになっちまったな…ひいろんーこれで賭けでもやってふやそーよー?」
「何言ってるんですか!?あの人たち見たいになりたいんですか?」
町の商店街みたいな所を歩いていると飲食店らしき店のテーブルで賭け事をしていて黒服に連れていかれてる奴が…
「とはいえ。もう暗くなったね……コウタ。宿屋行こ?」
ヒイロ様に言われたら仕方ない。というか俺も早く寝たい!朝から脳内フルスロットルで死にそうなの!
目の前には丁度よく宿屋。
「いらっしゃいませー!えーと。3名様ですか?」
「はい。3部屋お願いします。」
流石に女の子と同じ部屋ってのはハードル高すぎる…
「3部屋…あー。すいません。2部屋しかありませんね…」
となると女子二人と俺一人か。
「それでお願いします。」
「じゃあまた明日。2人は同じ部屋で寝てね。」
俺が部屋に入ろうとした時。
「あの!」
ヒイロが急に大声を出して俺を引き止めた。
「どっ…どうしたの?」
びっくりしちゃったよ…!
「そのですね…」
「私、コウタさんの部屋で寝ても…?」
という事で。今俺の隣ではヒイロさんが寝ています☆
じゃねぇよぉぉぉ!精神崩壊する!死ぬ死ぬ!というか気まずいし…ベットに入ってから30分くらいだったのだが全く寝れない。助けて…というか寝れる訳がない…すると。
「コウタさん…まだ起きてますか…」
ヒイロさんが俺に問いかけてきた。
「起きてますよ。」
「コウタさんは…私の初めてのパーティの仲間なんです。」
これまでソロだったのは知っていたが、というかトーチもでしょ?と言うのは突っ込まず…
「そのですね…私の過去を話そうと思ったんです。」
過去か…なんか残酷そうだし出来れば聞きたくないけど…そういうのって重要イベントだし、それにヒイロがそれを俺たちに隠して辛いなら…
「はい。聞きます聞きます。」
安っぽい返事になってしまった…というかパーティ組んで1日しか立ってないのになんでそんなに俺の事を信頼出来るのだろうか…
彼女の口からその物語が明かされる。
そして始まる物語。
この大陸の昔の話。
彼女を取り囲む人達の関係。
タカノ=ヒイロという。
王家の恥と言われた少女の物語。
はい。どうもずんだです。昨日別シリーズを書き始めました!俺は和泉マ○ムネではないのですぐに書き上げられません。そのため1日1作、1話ずつを基本にしようかなと。
今回は説明とお泊まり。最初は1部屋にする予定でしたが、それだとヒイロも喋りずらいよなと思ったので変更。あとヒイロの過去話はもっと後にする予定でしたが、考えてる時に「これ今でもよくね?」と思ったので早めに設定。なんか色々変更した回でした。という事で次回。孤独だった彼女の過去が明かされます!お楽しみに!
多分2回か3回に分けてやると思います。