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サトとコバの物語

他サイトの拍手で書いていたものです。


2007.02.27

「助けて・・・」

ある日、親友の政木から彼女と連絡が取れないと聞き俺は急いで電話をかけた。

ずっとコールは鳴るが出ない彼女

俺は、しつこくずっとコールを鳴らしていた。

そして、やっと出たと思ったら・・・

電話から聞こえる声を聞いた途端、家を飛び出し彼女の元へと向かった。

親友の政木が心配していたことも忘れて

「サト・・・」

彼女の家に行くと彼女は泣き腫らした目でいた。

「どうしたんだ?」

俺は、気持ちの高ぶりを押さえながら聞いた。

途端に乾いていた目からぶわっと涙が溢れだし、ボソボソと言葉を吐き出した彼女。

そして、親友が彼女にした裏切りを知った。

半年前に二人が別れそうになっていたことは知っていた。

しかし、親友の裏切りは知らなかった。

その時、なぜか関係ないのに俺までもが裏切られた気がしたのだった。

「コバ、家を出ないか?とにかくあいつから離れよう。じゃないと、お前このままじゃ、壊れてしまう。」

目の前にいる女性といつもの明るい彼女はまるで別人だ。

今は、下手に触ると壊れてしまいそうなくらい儚く見える。

「サト、いろいろありがとう。」

その後、短大を無事に卒業した彼女

4月からは偶然にも同じ会社だ。

アレから卒業まで、ほとんど外に出なかった彼女

「もう、大丈夫よ。もうちゃんとできる。」

彼女は微笑んでいた。

ただ・・・以前までに見せていた笑顔ではないが・・・

俺では、だめなんだ。そう思った瞬間でもあった。

それから俺は、コバの幸せを祈るようになった。

いつか、きっとこいつの昔の笑顔を見せる相手が見つかると信じて

あれから5年、残念ながらコバは男をとことんと避けるようになっていた。

「コバと飯!?二人でか??」

後輩である織田からの言葉に俺は絶句した。

「そうですよ。ってか、信じられませんよ。行きたい店っていったからどこかと思えば居酒屋ですよ。しかも毎回・・・それに俺が仕事で車でも容赦なく酒飲むわ、メインはほっけやギョウザし・・・」

なんだ、こんなところにいたのか、コバの唯一の大切な存在が・・・

こいつならコバも大丈夫だろう・・・

目の前にいる男を見据た。

そう思いながらも二人を応援するように心に決めたのだ。


ひとまず、アネモネ単体のお話はこれで終了です。


他作品と絡んでいるものはいくつかあるのでそちらは番外編として別連載を作る予定です。

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