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「コバ人数集まりそう??」
帰り道私とは反対に会社に向かってきている男性が声をかけてきた。
「総務はオダノブマサがこないと嫌って言ってきたんだけど」
「はっ!!まさか川合さんも・・・」
私の言葉に慌てる男性
「いや、彼女は何も言ってない。というか今日は会わなかった。明日当日だけど聞いてみるよ。」
ほっとため息をつく男性。
実は今回の合コンは彼斉藤一輝から言い出したもの
総務課にいる川合由香に一目ぼれをしたらしく私は頼まれた。
「織田に聞いてみるよ。」
安心したのか彼はちょっとご機嫌になった。
川合ちゃんがオダのことをどう思っているのかは聞いていないだけでわからないということはあえて言わないことにした。
「その人合コンに来ない人なんでしょう?別に無理に誘わなくてもいいわよ。
総務だけに限らなかったら来る人いるし。サトは川合ちゃんがさえいればいいんだし。」
私はそういい家へと帰った。
翌朝更衣室にてターゲットの川合ちゃんを見つけた。
「営業さんとの合コン、オダノブマサなしに来る人ぉ~」
私は更衣室全体に聞こえるように叫んだ。
「私、いく。」
一人の女が言った。
隣には川合ちゃんがいたが反応なし・・・
う~んどうしたものか・・・
「川合ちゃんも行こっ!!」
悩んでいるとさっき返事をしてくれた女が川合ちゃんを誘ってくれた。
助かった・・・
とりあえずこれでサトにはきっかけができるから頑張ってもらわないと
-side-
「コバッチ主催合コン行く奴!!」
時は昨日に遡る。
帰り際のコバと会い、俺は部署にて叫んだ。
「何人くらい??」
先輩の一人が言う。
俺は手をぱーにした。
「織田お前はどうする?」
いいといわれたがいちよう聞いておくか。
「行きませんよ。」
だよな・・・
「まぁ、お前は来なくていいっていわれたしな。」
さっきのコバとの話を思い出しながら言った。
しかしその言葉に織田は反応した。
「誰がそんなこといったんですか??」
しまったこいつ無駄にプライド高いんだった・・・
「主催者だよ。
希望は多かったみたいだが、
彼女はどちらでもいいそうだ。」
更に煽ってみることにしてみた
「・・・斉藤先輩 行きますよ。その合コン」
ニコッと微笑む織田。その笑顔やめてくれ・・・まるで魔王みたいだよ・・・
5人といわれていたがいつものようにコバ主催ともなるとなかなかメンバーが決まらない。
決して人数がいないわけではない。逆なのだ。希望者が多いのだ。
なぜかというと この会社で『合コン女王』と異名をもつ彼女
男と絶対に二人で食事に行ったりはしない。(もちろん仕事は別だろうが、彼女は経理・・・二人で飲むような仕事はない。)そして絶対に同性でも異性でも 名前は呼ばせない。そんなガードの固い彼女の合コンが人気あるのは
1・ごちコンはしない。(女性は必ず2,000円は会費として徴収する)
2・純粋に 合コンを楽しむ(目当ての人がいてもいいが 周りが気まずくならないようにすること)
この二つの条件があるからだ。
ついでに顔も広い・・・
なぜかは誰も知らないが・・・