学園ラブコメってなぜか男女が一緒に暮らすよね!!
「暗くなってきたし、そろそろ帰るね」
「あぁ、また―」
すると玄関のドアが開いて「「ただいまー!!」」の声と同時に親が帰ってきた。
長い沈黙が流れた後、母さんが一言
「新汰が女の子をっ!」
父さんが一言
「今日は宴だー!!」
はっ、なに言ってんだ、このバカ親どもは……
そして、俺らを無理矢理リビングまで引っ張っていった。
▽△▽△▽
今日の晩飯は、その食材は冷蔵庫のどこに入っていたんだ?という物ばかりがテーブルに並んでいた。
「では、いただきます」
「「「「いただきます」」」」
そう言って、各々が好きな食べ物に箸を伸ばした。
「ところで、二人はもう、チューとかしたのか?」
「「ヴッ!!」」
噎せた!というよりか、もう少しで口からぶちまけるところだった!
「はぁはぁ……キ、キスする前につ、つ、付き合ってねーから!!」
「「マジか!(本当に!)」」
マジだよ……
「すまねぇな、日向ちゃん。俺らの勘違いで」
「うちの息子の彼女なんていやよね~」
いや、間違ったのあんたらだからな?
「いえ、大丈夫です」
なんかそう淡々と言われると傷つきますなー
まあいいや、それよりコロッケを――
スカッ おかずが半分ほどなくなっていた。
「ねぇねぇふぃなた、ほほのごふぁんまっちゃおいふぃいよ!」
頭上でのんきにおかずを頬張っている悪魔、ネイがいる。
こいつには礼儀ってもんはねーのか……
あ、悪魔だからねーわな。
「おい、新汰! どんだけ食ったんだ!」
「え、俺!? いやいや、違う違う!」
「じゃあ、なんでこんなに減ってんだ!」
ネイのことは言ったらダメだしなぁー、どうしよ、まあいいや、ここは俺が
「ごめん。やっぱ俺が食ったわ」
「やはりな。俺ののメンチカツを食った罪は重いぞ! 死ねー!」
と俺に襲い掛かろうとする父さんに母さんが
「やめなさい!!」
「は、はい…………」
一瞬にして、父さんは縮まった。
その後は静かに飯を食った。
「そう言えば、日向ちゃんは家に帰らなくていいの?」
飯に誘った本人が何言ってんだ……
「あ、大丈夫です。私ネカフェで生活しているので」
「「「ネカフェ!!!」」」
衝撃の事実だったため、思わず叫んでしまった。
「はい、ネカフェです」
「ちゃ、ちゃんと家に帰らないと家の人が心配するわよ?」
「あ、私三歳ずらいの時に親に捨てられて、今までネイと――じゃなくて、一人で生きてきましたので」
「「「なにーーー!!!」」」
しまった。また叫んでしまった。
「よし、分かった。じゃあこれから大人になるまではこの家で暮らすといい。 ゆう子もそう思うよな?」
「はい。女の子一人じゃ、何かと不便だと思われますし」
え、え、マジかおい!けど、日向がとうするがだが……
「日向ー、ここは、甘えてこの家で暮らそうよー。ネカフェ生活と飽きてきたしさー。」
おいおい、この悪魔は何を言ってんだ!
まさか、これが悪魔の囁きってやつなのか、初めて見たぜっ。
「では、お言葉に甘えて。よろしくお願いします」
「おう」
「はい」
「ま、まぁ、よろしく」
ホントのことを言うと、美少女とひとつ屋根の下で暮らすことは、めっちゃ嬉しんだよーーー!!!!!
(つづく)
『美少女と始める学園ラブコメ改造計画』を読んで頂きありがとうございました!
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