2.初めて家に呼んだ女子は悪魔を連れていた
少しして、転校生が『話したいことがあるから、家にお邪魔していい?』と書いてある紙を渡してきた。
思わず頷いて、後悔した。
あ、秘密知ったから消されるみたいなドラマ展開くるわ。
享年16歳だわ。
最後何食べよう。
色々なことを考えている内に授業が終わった。
▽△▽△▽
転校生と悪魔を連れ、とうとう俺の人生の終着点、加瀬家に着いてしまった……
リビングに二人を座らせ、お茶をつぎ(ちゃんと悪魔の分も)
「せめて安らかに殺してくれ」
「何言ってんの?」
「え?」
………………………………………………
「俺を殺すために来たんじゃないの?」
「違うわーっ!!」
全力でツッコまれた。
「あなた、この悪魔が見えてるのでしょ!」
なるほど、自白させてから殺す気か。
「イイエ、ミエテイマセン」
「いや、嘘つかなくていいから。お茶も二人分用意してるし」
ハッ、しまった。俺としたことが……
「はぁ~。話進めていい?」
俺は頷く。
「じゃ、改めまして(パチンッ)、私は日向・アリア。色々あってこの悪魔と契約しました。次、ネイの番」
「え、ネイが? えぇ~と、ネイ=ファルハス・アリアだよ~。日向と契約してるけど、贄を差し出してくれれば、その価値にあった対価をあなたにもお与えできますよ~。呼ぶ時は、ネイって読んでね~」
軽っ!まあいい、俺も
「俺は加瀬新汰です。ところで日向さん、何で俺はネイさんが見えるのでしょうか?」
「そうくるよね。けど、その前に敬語は止めてくれない?」
マジか!女子に敬語使わないで話したことないんだよな~。
「わ、分かった」
「よし、じゃあさっきの質問だけど、二人共消しゴム拾おうとして手に触れたでしょ? 手と手が触れるとネイが見えるようになるんだよね」
「マジか……」
「マジ。それで一つお願いがあるんだけど…… ネイのことは誰にも言わないでっ! お願い!」
「いいよ。どうせ言っても誰も信じないし」
「ホントッ! ありがと。やっぱり新汰は見込みがあるわね」
やべっ、女子に初めて名前で呼ばれた!なんか照れるっ!
「新汰?」
「な、何でもない。それより何で俺に見込みが、あると思ったんだ?」
「あ、それはね、ネイを見てもあまり驚かなかったから」
「うんうん、ネイを見た人は大体失神するんだよ~」
まあ、日本人はゲームやアニメで見慣れてるからな……
「それに、そのぉ、皆とは違う表情で私のことを見てくれたし。皆なんてどうせ表面の私しか見てないんだよ。けど、新汰の表情は違った。ちょっとキモッて思っちゃったけど……」
褒められているのか?いや、これ俺のことディスってるよな?
まあいいや。キモ顔おかげで結果オーライ(?)になったしな。
「と、いうことで、よろしく」
「よろしく~」
「よ、よろしく」
こうして俺は無事生き残れた。
(つづく)
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