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SAMURAI 近未来冒険活劇  作者: 姫宮誠
第1章 SAMURAI
9/28

第九話 『孤高のガンマン』

~新トーキョー 某バー



ザワザワ


「ねぇ?あれ砂漠の海賊の?」


「ああ。サキタだ。関わらねーほうがいいぞ。」



「あれ、サキタじゃねー?」


「まじで?ほんとだ。

こんなとこで飲んでて捕まらねーのか?」


「しっ!お前、聞こえたら殺されるぞ。」


「やべーやべー。」








「おう!もう1杯!」


「サキタさん。もうやめましょうよ。

体に悪いですよ。」



「うるせぇー!

あそこまでタケルのヤローにコケにされた俺様がな、

どんな思いでいるかお前になんか分からんのじゃ!」



「でも、それコーヒー牛乳じゃないですか。」



「いかにも」



「しかもミルクいっぱいじゃないですか?」



「たしかに」



「だから体に悪いですって。ポンポン痛くなりますよ!

しかも、みんな見てますから、せめてウィスキーとか!」



「とかってなんだ?

ウィスキーとかコーヒー牛乳とかだろが?ああ?」



「いや、コーヒー牛乳は、とかって言うか・・・」




その時、サキタの背後から声がした。




「おいアンタ。」





「コーヒー牛乳でいいべや。」


サキタは聞こえていないようだ。




「そこのアンタだよ。」




「牛乳が入ってなけりゃいいのか?」


まだサキタは聞こえていないようだ。





「おい聞こえないのか?ゴリラ。」





ピクッ


「・・・・。」


サキタは声に気付く。






「もしかして、耳が悪いのか?」







「・・・・・・ああん!?」


サキタは振り返りながら相手を睨みつける。




そこにはギターを抱えた背の大きな一人の男が立っていた。





「耳だけじゃなくて頭も悪そうだな。」




「誰じゃ貴様?死にたいんかコラ?」



「俺は孤独を愛するガンマンだ。」



「どうやら死にたいらしいな。

ちょうど腹が立ってたところでな。

悪く思うなよ。」



ガタッ



サキタは辺りにあったイスを持ち上げ、降りおろそうとする。





シュッ


カチャ




「!?」


いつの間にかサキタの口は銃でふさがれていた。





「言ったろ?ガンマンだって。」





「ふご!ふご!」




「あ、早撃ちだってのは言わなかったか。」



カチャ


男は銃を下ろす。




「ふー・・。

貴様!!ホントにぶっ殺す!!」



サキタはイスを降り下ろす。




バキッ!!!



男は軽々とよける。



「たった今、鉛を食わされるとこだったってのによくやるよ。」





「貴様。俺を怒らすなよ?」


サキタは刀を抜いた。





「ハァァァーーー!!!!」


サキタは刀を振りかぶる。




シュパッッ




「消えた!?」




カチャ



男はサキタの後頭部に銃を突き付ける





「チェックメイト。」





「・・・き、貴様、何者だ!?」




「俺の名はブロウ・ザ・ガンドリクス。

ミヤモトという男を探してる。

あんた知らないか?」




「ミヤモト!?

・・・タケルかのことか!?」




「下の名前は知らん。」



「そいつぁ空賊の頭だ。

背の小っこい赤髪のナメたヤローだ。」



「どうもウワサとは違うな。

俺が聞いた話では宮本という男は大男で怪力。

とんでもなく大きな刀を振り回す、

極悪非道な人物とのことだったが・・・。

人違いのようだな・・。」




カチャ




ブロウは構えていた銃を下ろした。




「悪いな。手間をとらせた。」


そう言うとブロウはサキタの前を立ち去ろうとした。





「ちょっと待て!」


サキタはブロウを引き止めた。




「ケンカはゴメンだ。悪いが失礼するぜ。」



「そうじゃない。あんたに頼みがある。」



「?」



「さっき言ってたタケルって野郎を殺ってくれねーか?」



「・・・・。」



「あんた、うちの用心棒になってくれ。

報酬はたんまり払うぜ?」






「・・・。なるほど。話を聞こう。」







~第九話 『孤高のガンマン』終わり




ーーーーーーー

<次回予告>


ある男は言った、強さとは「力」だと


ある男は言った、強さとは「早さ」だと


ある男は言った、強さとは「頭」だと


ある男は言った、強さとは「心」だと


男は言う、自分は一番ではない

ただ自分が「最高」なんだと



次回『決闘』


男達の戦いの果てに何が待ち受けているというのか・・・




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