第二十一話 『疑惑』
~パラダイスシティ某ホテル室内 夜
タケルはベッドによりかかっている
「よう。ブロウよ。
この町。随分と賑わっているよな?」
ブロウは椅子に座りドロローサの手入れをしていた
「そうだな。
この町の付近は例の鉱山地帯やら油田地帯やらと
資源が豊富にあるそうだ。
そうした資源の輸出で儲けた富豪が集まってできた集落らしい。」
「なるほどな。」
タケルはうなずく
「しかし、この町も黒い噂が絶えない。
町長のハイドン氏が亡くなり、夫人のクラウディアが
町長となってから、この町は急成長をしているそうだが、
町人の話しによればクラウディアは以前とはまるで
人格が変わってしまったという。」
「権力を手にした人間の末路だな。そりゃ。」
タケルは二回うなずく
「ホイサッホイサッ」
R2は腕立てをしている
「おい、アル。筋力トレーニングしても
お前に筋力はつかねぇーぞ。」
タケルはR2の方を向く
「アル。ブロウに腕相撲負けた。
ブロウに勝つ。トレーニングする。」
「はぁ?
どうやったんだ?ブロウ。」
タケルが不思議そうな顔をする
「ふっ。(ちょっとネジをな・・)ひそひそ」
「(こいつ。
賞金稼ぎと詐欺師だけじゃなくイカサマ師でもあったのか・・・)」
タケルはブロウの才能を垣間みた気がした
と、その時
ガシャーーン
部屋の窓ガラスが割れた
「新手か!?」
ダッ
ブロウはすぐさま窓ガラス横の壁に背をつけると
窓の外を伺った
「石だな。投げ込まれたのは。」
タケルは石を拾う
「追うぞ!」
ブロウは窓を開けると3階の窓から飛び降りた
「言われなくても・・・
アル、行くぞ!」
「ホイサッサー」
タケルとR2も窓から飛び降りる
「あっちだ!」
ブロウは犯人らしき人物を追う
タケルとR2も続く
犯人らしき人物は建物の角を曲がった
ザザッ
曲がり角を曲がるとそこには・・・・
「きゃぁぁぁーーーー!!!
この人たちよ!
私を襲おうとしたのは!!」
女性の叫び声
「なに!?」
ブロウは立ち止まった
建物の角を曲がった先の路地裏には
叫び声を上げる若い女性が
黒いスーツの男と保安官に助けを求めていた
「あの人たちです!!
あの三人組が私を追ってくるんです!」
女性は泣き叫んでいる
「どういうことだ?」
ブロウは訝しげな顔でその光景を見つめる
タケルとR2もその場へたどり着く
「ブロウ。どういうこった?」
タケルも状況が飲み込めないでいる
「貴様らか!
最近町中で悪さをしているという
ロート家の用心棒は!」
保安官が怒鳴る
「はぁ?なんじゃそのロートだとかなんだとかってのは。」
タケルが不思議な顔で保安官を見る
「ふっふっふ。そうよ。保安官。
こいつらがその例の三人組よ。」
そこへ肌を大きく露出したドレスを着た美しい大人の女性が現れる
「なんだ?この女は?」
タケルは状況が飲み込めない
「町長!」
保安官が居直る
「クラウディア町長・・・」
ブロウは感慨深げに女性を見る
「お前ら!やっておしまい!」
クラウディアは叫んだ
すると黒いスーツの男がゾロゾロと現れる
「保安官。ここは私の部下が・・・」
クラウディアは保安官に言う
「はっ!」
保安官は敬礼をする
黒いスーツの男達がタケル達に襲いかかる
ザッザッザッ
「うぉ!?なんだなんだ?」
タケルは攻撃をかわす
「おっと。誤解だ。
少し話を聞いてくれまいか?」
ブロウは攻撃をかわしながら話し合いを要求する
「ヨウジンボウ。ボーボー。プププ」
カンカン カキーン
R2は攻撃をよけない
「どうやら話の通じる相手じゃないようだ。」
「そうみてぇーだな。」
敵に囲まれたブロウとタケルは背を合わせる
「やるか?」
「それしかねーべ」
シュダッ
タケルは刀を構える
同時にブロウは銃を抜く
ダン カキーン ダン キーン ダン キーン ダン カキーン
シーーーーン
ドサドサドサドサ
一瞬にして黒いスーツの男達は地面に倒れた
「悪いな。
話を聞いてくれないものだから手荒な真似をしてしまった」
ブロウは銃を収める
「つーか、そこの女。
俺らはそのロートとか何とかってのは知らねぇし・・・」
タケルが話しだした時
「き、貴様ら歯向かったな!!」
保安官は驚きながらも声を荒げる
「ちっ。やはり一筋縄では行かないね。」
クラウディアは舌打ちをする
「おいおい。ちょっと待てよ保安官のおっさん。」
タケルが保安官に近寄る
「なに!おっさんだと!無礼な!」
保安官は銃を構える
「保安官。ここは私が・・」
そういうとクラウディアは保安官を制止した
「しかし、町長。
こやつらはかなりの危険人物・・・」
「そう思って、準備はしてあるわ。
ミス・リンダ。
あとは頼めるかしら。」
クラウディアがそう言うと
背後から一人の少女が現れた
「ええ。
手助けしますわ。
正義のために。」
「!?」
~第二十一話 『疑惑』 終わり
ーーーーーーー
<次回予告>
隣人は言う、君の飼っている犬が迷惑だと
隣人は言う、君の弾いているギターの音がうるさいと
こんな形で出会っていなければ
親友になれたかもしれないのに
次回『再会』
状況より人格を見よ 隣人に攻撃をしかけてはいけない
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<次回予告>
隣人は言う、君の飼っている犬が迷惑だと
隣人は言う、君の弾いているギターの音がうるさいと
こんな形で出会っていなければ
親友になれたかもしれないのに
次回『再会』
状況より人格を見よ 隣人に攻撃をしかけてはいけない




