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SAMURAI 近未来冒険活劇  作者: 姫宮誠
第1章 SAMURAI
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第十六話 『倒魔隊』

~南西部砂漠地帯



タケルのサムライザーの周りに

タケル、ブロウ、R2の3人が佇んでいる



「おい!アル!

おめーがメシメシ言うから止まったんだぞ。

こんな何もねー砂漠地帯によ。」


ゴクゴク

タケルは水を飲み干す




「まったく。

なぜこんな危険地帯で休息を取ろうというのか。ふー。」


ブロウはサムライザーによりかかりタバコをふかしている




「サバクバクバク。プププッ」


R2は背中に燃料を補給しながら笑っている



「おめーはアホなんだろ。」



「タケル。そもそも、なぜこのポンコツを連れて来た?」


ブロウはあきれ顔で尋ねる



「まぁな。こいつとは腐れ縁だ。

それにパワーだけはすごいしな。何かと役立つんじゃねーかと。」



「聞いたところ、あのポンコツはリズムマシンなんだろう?」



「ああ、そうだ。旅に音楽はつきものだ。」



「それは言えてる。

俺もギター弾きのはしくれだからな。」



「この旅の間に何曲か作ろうぜ。」


「そいつはいいな。」




「アル、ダガッキします。ダガッキ。」


「なにを言葉の響きを気に入っているかおめーは。」


タケルはR2を叩く





「ブロウよ。まずは北ってことでここまで来たが、

いったいこれからどうやって政府に潜入するってんだ?」



「ああ、タケルは『倒魔隊』は知っているか?」


「話しには聞いたことがあるわ。

政府おかかえの幻魔討伐隊だろ?」



「そうだ。

その『倒魔隊』は常に隊員を募集している。」


「そこに入ろうってのか。」



「ビンゴだ。

ここからさほど遠くない北に集落がある。

ゼロワンの町。

別名『強者の墓場』。」




「強者の墓場か・・」




「そこは倒魔隊の本拠地だ。」




「墓場となるか、始まりとなるか・・・」





シュッシュ


「カバのハカバ。プププッ」




「頭の中からポンコツだな。」


ブロウはタバコの火をブーツでもみ消した




「ポンコツちがう。アンドロイド。

ブロウ、アル、超合金になる!」



「なんの宣戦布告だ。それは・・」




バチバチ


R2はなぜかブロウに敵対心を燃やしている






ーーー


~ゼロワンの町



タケル達3人は町中を歩いている



「ここが強者の墓場か・・・」


タケルは辺りを見回す



「タケル、オニギリ売ってるか?」


「まだ言うか。」



「おい、タケル。あそこが倒魔隊の本部だ。」


ブロウは大きな建物を指差す




「~隊員募集要項~・・なになに・・・」


タケルは張り紙を見た




「タケル、字読めない。アタマワルイ」


「うるせーボケロボ!」



「タケル、パンなら売ってた」


「話を聞かないプログラムだな。お前は・・」





「おい、遊んでないで行くぞ」


しびれを切らしたブロウが建物へと入って行く





ーーー

~倒魔隊本部受付



「君たち、入隊希望者かね?」


受付には中年の男性が座っている




「はい。

我々3名は幻魔討伐を志し、

入隊を熱望している者であります。」


ブロウがてきぱきと答える




「(アイツ、賞金稼ぎだけじゃなくて詐欺もやってたな・・・)」


タケルはブロウの才能を垣間みた




一方R2は


「(ここにオニギリあるかな?)」


全く別の事を考えていた





「よろしい。

それでは早速、入隊試験を行う。」


「試験・・ですか?」


ブロウは少し驚いている




「(しけん・・やばいな・・・べんきょうか?)」


タケルの内心は穏やかではなかった




「タケル、アホ」


「アホいうな!ボケ!」





中年の隊員は続ける


「そうだ。試験だ。

屈強な人材を欲している我が隊では、

入隊時に武術、剣術、射撃などを取り入れた

実践型の試験を行っている」



「なるほど」


ブロウはタケルの顔を見てホっとしている




「成績順にランク付けを行い、

所属する部隊を決定する。

試験はすぐに行う。

準備するように。」



「イエッサー!」

「うす。」

「アイアイサースタコラサッサー。プププっ」






そこへ他の隊員達が通りかかる



「おい、見ろよあれ」

「なんだあの三人衆は」

「なんのお祭り騒ぎだ?」

「楽団でも雇うつもりか?」

「ぷぷっ。ちげーねー」





「ああ!?」


タケルは隊員達を睨みつけた





「やめておけ」


ブロウがそれを制した




「ぷぷっ。すごんじゃって。」

「赤頭が。」

「すごいセンスだねぇ。どっかのパンクバンドかい?」




「(あいつら殺す)」


タケルは怒りを抑えている




「あとで一戦交える相手かもしれん。

今はトラブルは避けろ」


ブロウはタケルをなだめる





「タケル。すごいセンスだってホメられた」


「アル・・おまえを一番先に殺してやろうか?」





「やれやれ・・・」


ブロウは首を横に振った







~第十六話 『倒魔隊』おわり




ーーーーーーー

<次回予告>


人は自らの物差しでしか物事を判断できない


強い、弱い、柔らかい、固い、好き、嫌い


キログラムとミリリットル


センチメートルとキロメートル


単位が異なった時、自らの物差しを捨てるしか方法は無いのだ



次回『入隊試験』



男達の力が今試される・・・


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