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無敵の彼に会ったらどうするかd(><)  作者: 残酷菜遊美
一章:銀時計と初恋、その諦めの悪さついて。
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uncontrollable

 ここは、何処かのベットタウン。

 何処の都市に行っても必ず存在するショッピングモールやら、チェーン店やら、行政機関やら、で構成される。

 この慣れ親しんだ街がレゴブロックみたいに互換可能であることに気づいた父兄諸君らはびっくりして口が閉じないこともあったと思う。多分、中学二年生くらいの頃に。

 我こそは、そのピースに収まりまい!と奮闘する。たぶん~、受験あたりで。


4月当りは、公立と私立のトップ校で思い悩む日々…。

6月半ばに、のびた社会公民で神童であることを確信…。

7月初頭、担任に志望校は厳しいといわれるがピンとこない…。

8月終わりには、変化が無い数学英語で夢が焦げ付き始める…。

11月真っ只中、この頃には担任の言葉が預言者に見え畏怖を抱く。

1月終わりには、アドバイスを受け入れ、現実的を受け入れ目標にひたすら向かっていく。


2月末。いざ、本試験へ――。


そして、三月。

桜が僅かに咲き、うららな春の陽気に照れくさそうに歩く一人の少年。体育館から聞こえてくる仰げば尊し。

職員室の前で止まり、頭をポリポリかく。

そう僕らは、畏まって吉報を知らせることなんてできやしないのさ…。

いつもちゃかしていてばかりだ!

そうやっていつも、遠回りばかりのチキンレース…。

そういうしている間にほかの先生に見つかり、いじられながら感謝の意を告げ、高校に行ったらも必ずしっかりやることなどを誓う。

ありがとう、学び舎…。ありがとう、恩師…。


いや抜け出すなよ体育館…

じゃなかった!この頃には近代が工業化と効率化を背景として、大量生産した既製品が驚くべきまでに均一で無個性であることに気づき、嫌悪感を全面的に打ち出した急進的な近代批判はなりを潜める。

 若き哲学者が死んだ…。(大学に入ったあたりでコロッと生き返るけど、また今度にしようお兄ちゃん!)

ぶっちゃけ滑り止めの公立高校に入ったぐらいから、いや・・・まあ大人ってそういうことだから・・・ギャクセンス世界レベルの友達いるから・・・みたいな成長なのか正当化なのかよくわからない斜め下の解答を得る。

卒業式の感傷から生まれた殊勝な心がけも三日もたてば完全に失せて、新たな学校生活が始まる空白の一ヶ月間は本当にひどくて恐ろしいことになる…。

昼間まで寝ては、寝巻きのまま時間がたってカチカチの飯を不満を言いつつ食う。

そのまま友人に誘われて、遊びに出ては帰ってくるのがかなり遅い上に、家族の小言もそ知らぬ顔で自分の部屋に向かい、受験の褒美に買ってもらったパソコンを付ける。

ふと、少年は急に周囲をうかがう。

なにをしている。

何を見ている!

おい、読者視点というか神視点の私を部屋から追い出すってどういうことだ!そんなことありえるのか!

まて。まてまてまて!

追い出すな。貴様何を見ている!

おい!

これだけは言わしてくれ!ネトゲはやめろ!


はぁ…追い出されてしまった。


誰も見えないくらい少年少女たちは自由だ。誰もにも止められない。

僕ら父兄から見たら何よりも可能性があって何処までだっていける。

そんなこと簡単なことに彼ら彼女らは気づかない。

でも、僕らはそんなこと教えない。ちょっぴり羨ましいのとそれがやっぱり…届かないことを知っているから。

春が来た。ありていに言って最高の季節だ。

あるいは、少年少女が出会うのに最もふさわしい季節だ。

笑って、泣いて、落ち込んで、喜んで、怒って、知って、転んで、跳ねて、少年少女は見えなくなるまで走っていく―――そんな時節。

哲学者が死んだが次は文学者が来るだけの話なのだ、結局のところ。


あらら、夜中までネトゲやってるから回線止められらw

ばーかwばーかw


続く!









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