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"狩ル者"  作者: 工藤将太
序章
11/26

第10話 「それぞれの辿り(Part.8)」

※部屋の間取りについては後日添付しようかなと考えています。

今回はおまけSSを載せているのでこちらの方に連絡を。

ではではご覧ください♪




「―――ここが今日からお世話になる寮部屋だよ」


光源闇は4人それぞれに対してカードキーを

渡して部屋の扉を開けた。

なんでも最先端の技術を使いカードキーで

開くようにしているのだとか。

また指紋認証といったものもあると

言うがどの道使うことはないだろう。


「ひ……ろい?」


と広一に対して香野は


「いや狭いだろ4人なら」


と応える。

実際4人が住むには

少し小さすぎるような印象を受けた。

その質問に対して光源さんはすぐに答える。

2人で生活していて広い空間!と

思わせるような間取りで良い。

そこにもう2人が入ったところで

変わるのは何もないと。

工夫次第では4人でも広いと

思うような空間にもなると。

そして通された居間に足を運ぶと確かに

広く4人で仲良く出来るような感じだった。

キッチンの設備もキッチリとしているし

それぞれの個別の部屋は5つ。

1つは物置として使えそうだ。


「さて!運ぶものはどんどん運んじゃおう!

 運び終わった後の荷解きも忘れないようにね!」


と光源さんが玄関を開け放ち

荷物を次々と入れ込んでいく。

それに対して機敏に動く男子と、

個別ではない荷物の荷解きを始める女子。

チームワークは良好だ。


「あっ、そういえば沢口兄弟は

 ここに残るとして不知火姉妹は

 このあとどうする?

 ここに残る?それとも帰るかい?」


その質問に対して男子を省いたことを

静が疑問を持つ。


「あの……どうして2人は帰らないの?」


「あ……それに対しての答えは……ね……。」


回答に迷う光源さん。

それに対して香野は少々苛立ちを

見せ付けたがそれを広一は止めてその質問に応えた。


「それは追々話そうと思う。

 色々複雑な家庭環境でね、

 今はまだ会ったばかりだしお互い

 よくよくは知らないから知ってから話すことにするよ」


「確かにその方が良いかもね~

 ごめんね!私の娘が…」


娘じゃない!と姉である真夏に対して

妹の立場の静はつっこむ。

話に割って入ってきたのは多分香野の

動向を見たからだろう。

静かに音を立てずに左手の拳を握り、

眉が寄ったこと。

そのことに対しても広一は見抜いていた。

だからこそ広一は心の中で呟いた。


(不知火真夏…性格と見た目には

 反して鋭い観察力を持ってるだろうな…。

 敵には回したくないものだ。)


そしてついでに広一は真夏にありがとうと耳打ちをするも

真夏は何のことかな~とウィンクしてニヒヒと笑う。

広一はそれに他の2人にも聞こえる声で


「じゃあ2人は実家の方に挨拶も

 含めて帰る、ってことで良いんだよな?」


「うん、お父さんには…まぁそのうち

 会えるとは思うけど、挨拶程度は

 ちゃんとしないといけないから」


と真夏がそう説明すると横で静さんがうんうんと頷く。

そうして不知火姉妹は挨拶も含め

自分たちの荷物をそれぞれが決めた

自分の部屋へと運ぶと実家へと帰っていった。

帰っていったとは言えど誰かが

乗っていた車に同乗して帰ったのだが。

一人の男性、女性が乗り込んでいたのを見ると

父親と母親…というところか。

ちなみに玄関に近い部屋が広一の部屋。

その奥に香野で居間を挟んだ反対側に、

何もない空き部屋と広一から香野の

部屋の奥へと続くような順番で静、真夏

というような区切りで部屋の場所は決まった。

ちなみに台所やお風呂場は玄関に近い

男子の部屋付近にある。


(さて…と)


帰ったのを見送り部屋へと足を運ぶと

香野が早くもテキパキと動いていた。 


(俺もやらなくちゃな)


そして俺も荷解きと部屋の整理を始めた。

おまけSS



初めての出会い後、

相部屋になるとは思わなかった沢口兄弟ならびに不知火姉妹。

4人分のカードキーを手に光源は寮を案内していく。

寮飯が食える食堂や共同部屋となるトレーニングルーム、

ミニ図書館(図書館自体は学棟にある)や娯楽・学業施設と……

かなり充実した部屋を巡る中で施設の中に

光源の口から"混浴"というキーワードが飛び出す。


広一「は。ちょっと待て光源さん、それどういう…」


光源「正確には共用温泉付きプールかな。

   前任の学校長が温泉が趣味だったから自腹で作った施設だよ。

   でも温泉だと管理が面倒くさいってことでプールにしたんだ。

   ちなみに専用の棟が設けられたみたいで本学棟にはないよ。」


広一「そうか……」


真夏「どうしたの~?見られたくないものでもあった感じ??」


広一「いっ、いや俺じゃないけど―――」


香野「(喋るなよ?)」じろっ


広一「(・×・)」


真夏「なんだ~ちぇっ」


静「でもその施設って年中やってるわけじゃないですよね?」


その言葉に光源は頷く。

確かに年中やってるわけではなく今は入る

その一週間前くらいかに予約が必要なのだとか。

掃除や後片付け、温泉含め水の出し方や

衣類の持ち込み・管理すべて予約した者に

一任するという話だった。


広一「結構面倒くさいんだな」


光源「ああ。予約日当日しか遊べないらしいしね。

   でも大型連休が来たときは遊ぶと良いよ。

   さぁ着いたよ―――」



今回の話へつづく。



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