再会の少し前 ~side 大河内 義貴~ その3 ~
今までの流れだと、王子かノゾム君のキャラ説明を書くべきだけど。
ノゾム君のキャラ説明は書きません。
王子は・・・書けません。
名前すらさっき決まったくらいです。
あの祭壇で、俺らを見ていたもう一人。
彼は俺の召喚の儀式を取り仕切った魔術師。
若くして高い地位にある魔術師・・・らしい。
俺に話しかけてきた若い男はこの国の王子、第二王子のフランツ。
俺らの召喚を願った者の一人。
この世界には強い魔王がいるらしい。
それはそれは強く、残酷で、美しい魔王。
魔王を倒せる人間は現れることなく、長い月日が流れた。
異界人なら倒せるのではないかと、わずかな可能性にかけた・・・らしい。
あの祭壇の間?で、差し出された石を受け取ったときに聞いた。
あの石は手に取った者の格式?、いや状態?。
とにかくステータスが見れるらしい。
俺が手に取った瞬間、石は一瞬で石板に変わった。
そこには俺のステータスが書いてあった。
肉体的な能力がいくつか、そして”異界人の勇者”・”召喚されし者”と。
気絶したままの小笠原を除き、
浩史と雅美のステータスも確認した。
”召喚されし者”としか記載されていなかった。
ちなみに、跪いて男たちはフランツの護衛だという話。
フランツは初めから俺を”勇者”と呼び、俺に力を貸してほしいと願った。
そう、俺に願ったのだ。
「あなたに魔王を打ち倒して、隷属させていただきたいのです。」と。
フランツの父親であり、この国で一番偉い国王にも願われた。
「魔王は強い。しかしそなたは”勇者”だ。そなたなら魔王を倒せるであろう。」と。
俺はフランツの、この国に。
この世界に必要とされているのだ。
誰でもない。
俺が、魔王倒す”勇者”なのだ。
やっとおわる。
やっと主人公の話が書ける。
ということで、やっつけ仕事な勇者”殿”の話。
え、書けるの?プロットもうないのに。




