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第四章 出会いと対立

新しい世界に足を踏み入れたとき、

何もかもが初めてで、わからなかった。


でも、この道を進むことが、俺の決断だ。

そして、何が正しいのかを探しながら歩き続けるんだ。

村を出てから数日が経った。

見たこともない景色が広がっていて、最初はただただ驚くばかりだった。


でもすぐに気づいた。

俺たちが思っていたほど、この世界は美しくない。


荒れ果てた町、焦げた家々、破壊された土地。

全てが戦争によってもたらされたものだった。


その時、俺たちは一人の男と出会った。


男の名前はガイ。

顔に大きな傷を負っていて、目つきが鋭く、どこか冷たい印象を与える人物だった。


「お前ら、どこから来た?」


突然、声をかけられて俺たちは驚いた。

ガイは、俺たちを一瞥した後、少し間を置いて言った。


「戦争に疲れた顔をしているな」


ミオが少し考えてから答える。


「私たちは、戦争を止めたいんです」


ガイの表情が一瞬、険しくなった。

そして冷たい声で言った。


「止めるだと? そんな甘いことを言っていると、痛い目を見るぞ」


俺たちが言う「戦争を止める」という言葉に、

彼は反応した。

その目には、俺たちがまだ理解していない「現実」が見えているようだった。


「戦争は終わらないんだ。お前たちが何をしようと、結局また新たな戦争が始まるだけだ」


その言葉は、俺に強く響いた。


でも、俺は思った。

「それでも、戦争を止めるために何かをしなければならない」


ミオも、俺に続くように言った。


「たとえ無理だとしても、試す価値はあると思います」


ガイは黙って、少し距離を取った後、言った。


「お前たちのような若者が、戦争を終わらせるっていうのか。無駄だと思うがな」


その言葉を残して、ガイはその場を去った。


その後も何度かガイに会うことになったが、毎回俺たちの考えはぶつかり合った。

彼は、戦争を止めることが無理だと言い、俺たちはそれでも前に進もうとした。


でも、ガイとの出会いが、俺たちの心に深い問いを残した。


「本当に、戦争を止めることができるのか?」


その答えが見つからないまま、俺たちは進み続けた。


ガイとの出会いは、俺たちにとって大きな衝撃だった。


彼の言葉は、冷徹だったし、厳しかった。

でも、それが現実であることも理解し始めた。


それでも、俺たちはあきらめない。


どんなに辛くても、どんなに厳しくても、戦争を止めるために進んでいく。

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