【特別編】第112話 ハッピーサマースイミング
会長「みなさん、そろそろ目的地の島が見えてきますよ〜♪」
しろちゃん達は、この夏、会長が購入したという南の島へ自家用クルーザーでリゾートに出かけていたのでした。
シロウ「我々まで招待頂いてすみませんね」
会長「いえいえ♪皆さんもご一緒のほうが、おちょぼんも喜びますし(笑)」
おちょぼん「だって、お母様たちとお稽古事なんて退屈なんだもん。しろたんと遊んでたほうが楽しいし♪」
しろたん「えへへへ♪」
しろちゃん「てか会長、なんで海賊の帽子なんて被ってるのさ?」
会長「よくぞ聞いてくれました♪実はですね?今から行く島には、かつてこの近海を支配していた海賊団の女船長が残した宝物が眠っているという伝説がありまして。しろちゃんなら見つけられるかもと少々期待しているのであります♪」
しろちゃん「なるほど、そういうことか!いいよ、宝探し手伝うよ♪」
会長「そういってもらえると心強いです。みんなで探せば見つかるかもしれませんよ♪」
四葉「ねぇ見て、船の周りに何かいる。クジラかな?」
会長「安心してください、彼らは私の友達の海王類ですから♪ヒドラちゃんとハコクラゲちゃんが島に部外者が入ってこないよう警備をしてくれているんですよ」
シロウ「それって研究所で飼っていた、、、。なるほど、つまりそのためにこの島を買ったってことですか?」
会長「ええまぁ、それもありますけどね(笑)さぁ、島に着きましたよ〜♪」
そして。
会長「まだまだ整備が途中なのですが、ここが私たちのキャンプ地になります」
しろちゃん「へぇ〜、マイクラならソッコーで燃やされるレベルだね(笑)」
会長「実はすでに何度か燃やされてるんですよ(笑)そうそう、とりあえず宝探しは後にして、まずは海水浴でもどうでしょう?」
しろちゃん「良いね♪じゃあ、みんなで泳ぎに行こう〜!」
シロウ「俺はパス」
あんこ「なんで?」
シロウ「サンマみたいなヒトガタに襲われでもしたら嫌だからな」
あんこ「あ〜、海で何かに足を引っ張られそうになったのまだ気にしてるのね(笑)じゃあ、シロウは私とゴハンを作るの手伝ってよ」(本編第46話参照)
そして、しろちゃんたちは海で泳いだりビーチバレーをしたりキャッキャ、きゅるんるん♪と楽しんだのでした。
おちょぼん「しろたん、楽しかったね〜♪」
しろたん「うん♪でもちょっと疲れたかも(笑)」
あんこ「みんな〜、ランチの用意ができたよ♪あれだけハシャいでたらお腹もすいたでしょ?たくさんあるから遠慮なく食べてね♪」
しろたん&おちょぼん「わーい♪」
会長「これは美味しそうですね〜♪あんこさん、シロウさんありがとうございます!
さて、私は帽子を脱ぎますか。中が蒸れて髪の毛にも良くなそうなんで(笑)」
しろちゃん「ねぇ、キノコはないの?なんなら取ってこようか?」
シロウ「こんな所で食中毒にでもなったら全滅だからな、駄〜目!」
しろちゃん「そっかぁ残念、残念。鬼を倒せる毒を作れるちょっと凄い人になれそうだったのに。ちなみにトリュフの起源は中国の登竜府という人物がゴルフのときにボールと間違えてナイスショットした説が支配的なんだけどね」
四葉「もう馬鹿なこと言ってないでサッサと食べましょ、チキンが冷めちゃうよ?」
そうして、みんなが食事をしていると。
おちょぼん「あれ、なんだろう?大きな鳥が飛んでる」と
おちょぼんが上空を指差す。
しろたん「ほんとだ!おっきい鳥さん」
会長「あれはビビデバという鳥だそうです。この島に昔から住み着いてて、人にも慣れているので襲われるような心配はありませんよ♪と不動産屋さんのかたがおっしゃってました」
シロウ「って。おい、なんか降りてくるみたいだぞ?」
あんこ「しろたん、おちょぼんは危ないからコッチにおいで」
ビビデバは羽ばたきながら舞い降りると、そのまま会長の頭をむんずと掴んでそのまま空へと飛び立って行きました。
会長「ラ〜ミア〜!」
しろちゃん「アハハハ!(バカ笑)会長の頭をみて雛鳥と間違えたのかもよ?」
シロウ「いや、そんな冗談とか言ってる場合じゃないぞ。助けに行かなきゃ!山の方へ飛んでいったから後を追おう。おそらくソコに巣があるのかもしれん。あんこは子どもたちを任せる。しろちゃん、四葉ちゃん行くぞ!」
【恐怖!南海の孤島を舞う怪鳥ビビデバ、攫われた会長チョビハゲを追え!危険度★★★☆☆】
そして。
四葉「会長、、、なんてお姿に」
しろちゃん達がビビデバの巣に辿り着くとそこには、おしゃぶりを咥えさせられガラガラを持たされた会長のバブられた姿がありました。
しろちゃん「ほらね?」
会長「みなさん、助けに来てくれてありがとうございます。どうやら雛鳥と間違われたみたいですね(笑)でも、この巣の中で宝の在り処が書かれた船長の日誌を見つけましたよ♪」
しろちゃん「えーどれどれ、ふむふむなるほど!」
シロウ「何かわかったのかい?」
しろちゃん「この本の35Pのところを見てごらんよ」
シロウ「み、【み俺恥】?何かの暗号みたいだな。解けるのか?」
四葉「んー、私はわかんない」
しろちゃん「これは【みんな、ここは俺に任せて先にいけ。なぁに、すぐに追いついて見せるさ。ふぅ、、、やれやれ行ったか?くっ、、正直ここまでやるとは思わなんだわ。肋骨逝ったか、だが俺の戦いはまだここからだ!tobe Continue。こちらにも考えがある。メガンテ!(恥)】てことだよ、たぶん。つまり、この洞窟の中の何処かに宝物があるってフラグなんじゃない?」
シロウ「なんだそのクソ長い死亡フラグは?」
会長「いや案外そうかもしれませんよ、私が此処へ連れ去られたのも何かの縁でしょう。ここは運命に身を委ねてみようじゃありませんか?」
シロウ「運命に翻弄されるの間違いではないでしょうか?(笑)」
そして一行は巣から続く洞窟の奥へと、くんずほぐれつキツキツやガバガバな道を潜り抜けながらも紆余曲折を経て、いかにも怪しそうな雰囲気を醸し出している地面に剣が刺さった広間へとたどり着いたのでした。
会長「ンーこの剣、私の非力ではびくともしませんね」
シロウ「ひょっとすると、これは選ばれし者のみが抜ける伝説の剣とか?ンー、駄目だ。俺にも無理なようだ」
しろちゃん「二人とも何やってんだよ。剣は抜くんじゃなくて押すんだよ(ズッコン!)ほらね?」
会長「あ!」
シロウ「まぢか〜」
その時、辺りに「ガロ〜♪」という雄叫びが鳴り響きヴィンヴィンという音とともに地面から競り上がった二つの岩が一つに合わさり獣の顔のようなものが現れたのでした。
会長「ライオン?」
シロウ「狼?」
しろちゃん「激アツだよ♪」
しばらくすると、獣の顔の口からジョロジョロと水が溢れだし、、、と思ったのもつかのま、だんだんと水の量が増えていき
シロウ「コレ、なんかやべーやつなんじゃないの?」
会長「あーちちっ!水から、お湯になりましたね」
シロウ「ヤバいな。みんな逃げろ!罠が発動したのかもしれんぞ」
急いで洞窟の来た道を戻り後にする一行。しかし襲い来る水流はどんどんと強くなり。結局、後ろから押されるようにして流されるまま、全員外にポーンと放り出されたのでした。
一同「あほ〜い!」
ドブーン!!
シロウ「みんな無事か〜?」
四葉「ゴホゴホ、ちょっと水飲んじゃったけどなんとか」
会長「運良く、下が湖で助かりましたね♪」
しろちゃん「てか、上から降ってくる温水と湖が混ざりあって、ちょうど良いお湯加減の温泉になってきたみたい?」
会長「なるほど!つまりアレ(剣)は温泉の元栓というワケですね」
シロウ「では宝物ってこの温泉のことなのか?」
会長「いつまでも若く美貌を保ったと言われる女船長の秘密。その秘訣はこの温泉にあったということのようですね♪」
しろちゃん「博士、せっかくだから、みんなも呼んでこようよ♪」
そして温泉に水着で浸かる一行。
あんこ「海の見える露天風呂って最高よね♪」
しろたん&おちょぼん「ホテルニュー淡路みたい!」
四葉「ほら、二人ともバシャバシャ泳がないの。温泉は浸かるものなんだから(笑)というか、あんこさんがなんだか若返ってるような気がするんだけど?」
シロウ「そうか?俺は老眼でよくわからんが」
あんこ「あら、やぁねぇ(笑)元々、若いじゃないのよ♪」
シロウ「やれやれ。まぁ、一時はどうなることやらと思ったけど宝物も見つかったことだし、めでたしめでたしだな♪」
しろちゃん「会長、また此処へ遊びに来させてね♪」
会長「ええ、良いですとも♪いつでも遊びに来てくださいよ(笑)」
おちょぼん「おばあちゃまもここで若返ると良いね♪」
会長「え?」
【原案 企画 総監督 プロデューサー】
詩桜兎
こうしてなんやかんやありながらも、しろちゃん達は有意義な夏のバカンスを楽しんだのでした。そして、船を見送る二羽の親子のビビデバの姿が在りましたとさ。めでたしめでたし♪
【シナリオ 小説版原作担当】
藤崎要
特別編 ハッピーサマースイミング(完)