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階層の消滅
頭が痛い。何か体調不良でない痛みが突発的に襲ってきて、僕を冷静にさせる。
目の前にあなたがいる。 苦しくもなく、楽しくもない表情で寝転んでいる。今もあなたはどう思っているのだろう。どう思われていると思っているのだろう。僕の頭の中がグルグル回り始める。何かの拍子に螺旋階段がエレベーターになる。どんどん上っていく、一番上の部分を目指して。僕の隣にはあなたはいない。僕は上るのが怖かった。下りていく方が気楽だった。それでも上っていく。上っていく。
そして、上りきってしまった。