不思議な会話
「えー。再集合は午後3時。それまでに、シフトがある人はシフトを、無い人は存分に楽しんでくるように。解散!」
西板がそういうと、その場にいた数人は各々の場所に行ったが、後の人は、みんなスマホを取り出して邦海の写真を撮り始めた。当の本人は、そんなことお構いなし、というような感じで誠介のもとへ行った。
「誠介―。もう大丈夫か?」
「おう、ありがとな。」
すると、星梨奈に呼ばれていたキャスト組が帰ってきた。
「おおー。思ってたより可愛いな。」
俊太は邦海の所に近寄るなり、頭をポンポンした。
「にしても、この服どうしたんだ?」
邦海は、白が基調で肩のあたりと左手首、あと下の方が赤色になったパーカーを着、下はミニスカだった。
「佐久間に借りた。な、佐久間。」
「うん!てかもうそれあげちゃった。上とか同じ青のやつをもってるって聞いたから。」
佐久間は満面の笑みで答えた。
「…理由になってるのか?それ。」
「俺もよく分らん。」
「…ま、それはそうとして。話してた通り、まずは謎解きの所から行こうぜ!」
誠介は、2人に地図を見せながら言った。
「よし。そうすっか。」「ゴーゴー!!」
3人が歩き出したとき、佐久間は突然、邦海の服を軽く引っ張った。
「ん?」
「もしよかったらなんだけどさ、12時に仮楽屋来てくれない?」
「12時?別にいいけど。何で?」
すると、佐久間は下を向いた。
「とりあえず…来て。お願い。」
「お、おう…。」
邦海は戸惑っていると、佐久間は急に顔を上げ、思いっきり微笑んだ。しかし、目は今にも泣きそうだった。
「それじゃ、また後でね!」
というと、よもぎたちの所へ走っていった。
「なんや…ったんや?」
邦海が首をかしげていると、それに気づいた誠介は、邦海の手を取った。
「どした?ほら、行くぞ。」
「お、おう!…てか手ぇ繋ぎたくないんやけど!」
「わりぃわりぃ、全然来ねーから。森なんか、もう3階に行っちまったぞ。」
2人は、階段を駆け上った。
「おーどこ行ったかと思ったぞ。」
推理ゲームの受付の所に俊太はいた。
「わりぃ…ってなっちゃんじゃん。今シフトなのか。」
受付の所には、夏がいた。
「そ。遊びに来たの?」
「おう。」
「…え、何々この雰囲気。一条お前もしかして付き合ってるのか?」
「え、まあ…。」「もう行くところまで行ってるわよ。」
2人による衝撃発言に、俊太は驚いて声が出なかった。その光景を見ていた邦海は、必死に笑いをこらえていた。
「いいいい行くところってつまり…。」
「「お泊り」」
語弊があるため、ボツとなったシーン1
俊太「ポンポン
邦海「…////」
誠介「可愛い…(ボソッ)」
邦海「うぅ…////」
周り「Σ(゜∀゜ノ)ノキャー