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【アニメ囮物語】千石撫子と普通の人【感想・雑考察】

囮物語のネタバレ含む

 何で今なんだよ、と思われると思いますが。


 元々私はアニメがやっていた当時にたまたま囮物語を見て色んな意味で衝撃を受けました。

 ヤンデレ的な意味の衝撃も確かにあったのですが、他にもちょっと色々思ったことがあって、でも当時はそれ以前の撫子の話を知らなかったり、うまく言語化出来なかったこともあったりもしたのでたまたま今時間があったこともあって見返した感想です。


 なお、原作は読んでないし他の章も全部は見てないです。にわかですらないです。

 ちゃんとした考察というよりはメモ帳に近いです。


 まず、囮で描かれている撫子の人物像ですが、お札を飲み込むまではおおむね普通ぐらいの人物として描かれています(多少誇張された”普通”だったり、多少陰キャに寄ってたりしますが)。

 一歩踏み込むなら普通の人というより”普通の日本人”かもしれませんが。


 特徴としては、

・基本的に面倒なことに蓋、一番目先で無難な選択をする

・問題があっても普通に日常生活を送りたい

・人間関係に波風を立てないために多少の犠牲(委員長)を引き受ける

・とりあえず謝っておく

という辺りでしょうか。


 そんな”普通”の撫子ですが、途中で突然正論でぼこぼこにされます。

 序盤、中盤に忍野扇やクチナワ(クチナワの名を借りた撫子の良心?)のジャブを受け、最後に忍野忍→月火に正論でぼこぼこにされます。

 最初見た当時この二人は何でこんなに苛々してるの、と思いましたが今見ても同じことを思いました(時間あるので原作読もうと思います)。

 クチナワさん何だかんだ優しいなと思ってたけど結局撫子の妄想だったんならそりゃそうですね。クチナワさんは撫子の妄想でありながら良心の疼きでもあるという結構高度な存在でした。


 その次に撫子ブチギレシーンに進みます。

 この中で撫子は「嘘や裏切りや偽善や欺瞞を許してやる度量を持てよ」というようなことを口走っているんですが、これは忍と月火に自身のそういう要素を正論でぼこぼこにされたことに対する不満ゆえに出た台詞ではないでしょうか。このブチギレシーンで言っていることは結構好きです。


 少し話はそれますが、人間がそういう生き物であることに対して

・あくまで正論を目指すし他の人にも目指す(「正論・現実サイド」)

・嘘や裏切りや偽善や欺瞞を許してやる度量を持つ(≒そういうものを自分も使う)

という大まかな二つの方向性があると思います(自分は「嘘や裏切りや偽善や欺瞞」を貫くけど他人のそれは許さないという選択肢は除く)。だとしたら私は後者になりたいです。


暦をぶち殺したことに対する解釈。

 撫子は本当に暦が好きだったが、暦が自分とは違う「正論・現実サイド」の人間だったことが分かりショックを受けたから。あと、自分がクチナワさんという妄想を作り出していたという事実へのショックもあったと思う。


最後に

 撫子の特徴として挙げた要素や「嘘や裏切りや偽善や欺瞞」という要素を考えると撫子は一見、「社会の波ですれた大人」みたいに見えますが、妄想の神様を生み出す程度には、まじないの対象になったことや失恋に対して傷ついているんだと思います。面倒なことだけでなく自分の傷にも蓋をしていたんでしょうね。


 ただ、クチナワさんが完全な妄想の産物だったのなら撫子ブチギレシーンはきちんと自分で自分の殻を破っていることになるので、それでも解決しなかったってことは傷が深かったんだなと思います。


 当時は「めっちゃヤンデレだ」とか思いましたが、案外そういう訳でもないのかもしれないとは思いました。

ざざっとネットの考察あさったら結構面白かったです。恋愛サーキュレーションの考察とか。

是非原作も読みたい。

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