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始まりの光

拙い文章ですいません。

暖かい目で見守ってください。

水無月 百合はその日、夢を見た。

目の前には阿鼻叫喚の地獄絵図が広がっていた。

死体で埋め尽くされた地面、所々でうめき声が聞こえる。

その中に1人、百合は立って泣きながら何かを叫んでいた。

そこで場面は切り替わり百合は宮殿と思われる場所の門の前に立っている。

門の方に歩いていくと門番らしき男が2人こちらに走って持っていた槍をこちらに向け何かを言った。

すると、百合は何も言わず腰に差していた剣で一瞬にして2人の首を撥ねる。

そして力ずくで門をこじ開け、近くにいたものから次々と斬り殺していく。

気が付くと百合は中央に玉座が据えてある荘厳な広間にいた。

ただし、十数人の騎士らしき人間の死体から流れ出た血で真っ赤に染まっただが。

ふと百合が玉座に目を向けると玉座の右側には腰を抜かしてへたり込み、股を濡らしているでっぷりと肥え太った男が、左側には、宝石がごろごろついた趣味の悪い服を着た頭の悪そうな女がいた。

男が震えながら百合に向かって何か喋る。

それを見た百合は何も言わずに剣を振り上げる。

2人は這いつくばって虫のように逃げる。

それを百合はゆっくりと追いかけ2人の足を膝のあたりから切り落とす。

悲鳴を上げる男と女。

そして壁際で悲鳴を上げている2人のもとまで行くとなにかつぶやいた後、振り上げた剣を2人の首に向かって・・・・・・


「ピピピピッ、ピピピピッ!」

「カシャッ!」


必死の思いで目覚ましを止めた後、百合は眠たげな目をこすりながら考えた。


何かとんでもないものを見たような気がする。

なのにあとちょっとのところで思い出せない。この感じは一体何なの?


よくわからない感覚に不安を覚えながら百合は服を着替え、高校の用意を終わらせてキッチンの方へ行く。

わけあって1人暮らしである百合は適当にパンを焼き、オムレツを作り席について食べる。

もう食べ終わるかという時に、突然ドアのチャイムが鳴る。


「ピンポーン」


誰かが来たようだ。食べ終わってから出ようと考えているとまたチャイムが鳴る。


「ピンポーン、ピピピピピピピンポーン、ピンポーン」


「はいはい、今行きますよ。」


ガチャ


ドアを開くとそこには人懐っこい笑みを浮かべた茶髪でポニーテールの小柄な少女が立っていた。

相変わらず反則級の可愛さだなぁと思いつつドアを閉める。ドアの前に立っていたのは数少ない私の友人である瀬戸 由佳だ。小学校からのつきあいで今も昔も驚く程モテる。それに比べて私は・・・はぁ、まぁいいけど。


百合は自分が可愛くないと思っているが実際のところはそうではない。百合はいつも冷静な性格と艶やかで

ウェーブのかかった肩まで伸びる黒髪のせいか、クールで綺麗な部類に入るため周りの者たちも声がかけづらいのだ。また、百合の顔自体も相当なもので校内ベスト5に入るくらいなのだが先ほどの理由で本人は気づいていないのだ


閉まったドアの向こうからドアを叩く音とともに「開けてぇ~」という声が聞こえる。

ご近所迷惑になると思い仕方なくドアを開ける。


「ひどいよ~」

「由佳がいるからじゃない。」

「うぅ・・・そんなことより早く学校行こ?」

「はいはい、ちょっと待ってて、食器片付けてから来るから。」


そう答え急いで食器を洗い、用意してあった学校の鞄を持って由佳のもとへ戻る。

それからはいつもと変わらない通学路を歩き、私達が通う笹乃山高校2年2組に着いた。


ガラガラ


ドアを開けて中に入る。中にはクラスの3割ほどがいた。

私たちが入ってくるとみんな一瞬こちらを向くとまた何やら雑談に戻った。

教室内にいた者全員がどうやら同じ話をしているようだ。

その様子が気になった百合は先に教室に来ていたもうひとりの友人、梢 若葉に聞いてみる。


「若葉、これどうかしたの?」

「あぁ、百合たちは今来たばっかりだっけ・・・。ホラ、黒板見てみなよ」

「魔法陣?」


そこには知らない文字が散りばめられた魔法陣のようなものがあった。


「誰が書いたの?」

「それが分かればみんなこんなに浮ついてないよ、まぁ、わかったとしても消せないけどね。」

「消せないって?」

「文字通りだよ。あの文字はどうやっても消せなかった。」


その話を聞きながら百合はかつてないほどの既視感に囚われていた。


あの文字列どこかで見たことが・・・


その時だった。


ピカッ


いきなり魔法陣が光を放ちその光は教室中に広がった。

百合はあまりの明るさに目を開けていられなくなり、揺れる視界が暗転するとともに気を失った。

誤字脱字があったら教えていただけると嬉しいです。

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