私達のババは頑張り者!
ある県の、ある田舎の……私達のおばあちゃんのお話をしちゃいます。
私達はおばあちゃんの事をババと呼んでいます。なぜ、ババと呼ぶかはよく覚えていないのです。小さい頃からそう呼んでいたので今でも違和感ゼロなんですね。
私が小さい頃はよく遊びにいっていたものです。特に夏休みになるとほぼ会いにいったのを覚えています。親戚の従兄弟達とバカな事をやりながらよく迷惑をかけていました。そんな日常が当たり前、そんな日常が自然な事とよく思っていました。一番の楽しみはババの畑で作った茄子でした。
「ねえババ!ババの茄子食べたい」
あの味だけは茄子界最強の味です。おかげで大人になった今でも茄子が野菜の中で一番好物になっちゃいました。ほかにもモロヘイヤ、キュウリ、トマトなどを作っていたのでこちらも好物になっています。
ちなみに私達は全く別の他県に小さい頃に移住したのでババと会うのは夏休み限定期間でした。あの期間の新幹線での移動ときたら………子どもながら興奮していたのを覚えていますよ。それはもう、小学生が朝の5時にピッタリと起きるんですから!普段ならあり得ない光景なんです。
私には弟、妹がいますが、やはり同じように興奮していたのを覚えています。しかし夏休みの終わりともなるとババとも別れてしまうので涙が抑えられない思い出もハッキリと覚えています。あの時は………切なかったなー…………。
そして時は早く過ぎていくものです。私はすでに27歳になっております。懐かしいようで、少し寂しく感じるのは私の勘違いではありませんよね。
今では地元から離れ、ババのいる県のすぐ横の県に引っ越ししております。暑く、辛い仕事場ですが、会おうと思えばすぐに会える距離なのですごく嬉しいのです。当たり前のように逢える事、当たり前のように話す事、当たり前のように触れ合う事、ああ、なんて……幸せなんでしょう。
今ではババの家、いや、少し言い方が違うかな?おばさんの家が正しいのか、私のおばさんの家族とババ、そして私のお爺ちゃんが住んでいます。これがまた良い意味でかなり賑やかなんですよ。おばさんの子達、いわゆるイトコ達が元気いっぱいです。年に2、3回、私はよく遊びに行きますが、子ども達のパワーには圧倒されてしまうのですよ。あのパワーを貰いに私は遊びにいってると言っても過言ではありません。仕事で嫌な事、辛い事があってもどうでも良くなってしまいます。そんなイトコが三人おりますが、一番上はもうすぐ中学生です。時が経過するのは早いですねー。
私はふと思います。
「ババはいつになってもパワフルだなー!?」
畑仕事、車の運転、時には子ども達の世話………。もう70代というのに元気いっぱいです。
その内、なにか恩返をしたいものです。
「ありがとね、ババ!」
―――いくつになってもあなたは私の癒しなんです。
―――いくつになってもあなたは私の目標なんです。
―――いくつになってもあなたは私の自慢なんです。
私が大人になろうとも、この気持ちはいつも思っていますよ。
孫がおばあちゃんを自慢するのはみなさんはどう思いますか?
私は……この気持ちにいつも救われます。
だから少し自慢をしたいのです!
だって………………永遠に………………私の自慢のババなんですから。