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4月(あの日から)〜亜美side〜
あの日から、私は海斗の事がずっと気になっていた。
私には彼氏がいるのに・・・
彼に黙って海斗に会ったことで私は罪悪感があった。
隣で私の手を握る彼はそんな事を多分知らないだろう。私は彼の手を握り返すと精一杯の笑顔で微笑んだ。
「・・・亜美?何かあった?」
「えっ?何で?」
「俺・・・亜美の事ずっと見てきたから判るよ。」
「あのね・・・実は幼馴染みって言うか、それに近い人に会ったんだ。その後からその人のことが気になってて・・・」
「そいつは男なのか?」
「うん。でも・・・私には貴方が居るし・・・」私がそう言うと、彼は俺もそいつに会ってみたいなーって言い出した。私は、なら会ってみる?といつもの軽い調子で言ってしまった・・・この時は、彼の思惑などは知らずに・・・