ジャス先生とお母様
魔法の授業は本当はお母様が教えてくれる予定だったらしい。
でも仲のいい両親だから私たちに弟か妹ができる。できれば可愛いい妹を希望します!
お母様の妊娠がわかったのでとてもお母様が私たちに魔法を教えるというのは無理なことになり家庭教師を探していたところ、ジャス先生がお母様に会いにやってきた。
ほんとはジャス先生ってかなり高位の宮廷魔術師でそんなに暇ではないみたいなんだけど今日も誰にも言わずこっそり我が家にやってきたところだった。
「こんにちは、ソフィー、仕事にあきたから遊びにきたよ♪」
「またなの、ケイードやフランソファがまた泣きながらやってくるでしょ?
部下を泣かすなんていけない上司ね♪」
「まあまあ、たまにはいいじゃない♪
人は苦労して大きくなっていくものでしょ!」
「はぁ~、しょうがないわね。
今、お茶の用意するから席に座っていて」
「わかった!はやくね♪」
まったくあの子はいくつになっても変わらないんだから。
お茶の用意を頼んで部屋に戻ったらジャスが机に置いていた書類をみていた。
ちょうどあのこたち四人の魔法の家庭教師募集の書類だ。
「ねぇ、ソフィー、これって?」
そういって書類を私に向けた。
「それね、ほんとは私が教えてあげたかったんだけどね。あんまり無理は出来ないから誰かにお願いしてみようかと思ってね。
そうだ、ジャス誰かいい人いないかしら?」
ジャスは少し考えていい笑顔で答えた。
「いるよ、私が教える!」
何考えてるのジャスは、自分の地位とか考えてないのかしらね。
「ジャス、よく考えなさいあなたが団から抜けたら誰があなたの代わりをするの、無理に決まってるでしょ!」
「そんなの、ケイードやフランにやらせておけばいいの、二人とも私の補佐なんだし万が一私がいなくなってもいいようには教えてるんだから。
それに、ずっとじゃなくてあの子たちが学園にあがる三年までよ。
それぐらいならどうにかなるでしょ。
さいわい今はどの国も戦争なんて起こしそうにないしね」
今はたしかに平和が続いてるいつそれが崩れるかわからないけど。
「それは、わかったけど回りの人がなっとくするかよ。
あの子たちの家庭教師やりたいならしっかり説得してからにしてよ。
あの子たちのせいであなたが団から抜けたなんて言われたら嫌ですから!」
ほんとにこの子は言い出したら聞かないんだから。
「それは、わかってるちゃんとお願いしてくるから、あの子たちに言っておいて魔法の授業はジャス先生が教えるってね!
そうと決まったらちょっと行ってくる!」
そう言ってあっというまにジャスは消えた。転移魔法で帰った。
「まったく、あの子は何をしにきたのかしら、お茶ぐらいしていったらよかったのに」
そうため息をついたら部屋をノックする音が聞こえた。
「奥様、お茶の用意ができました」
せっかく用意してもらったことだし私だけでもお茶を頂くことにした。
こうした経緯でジャスは私たちの魔法の先生になった。