表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/41

ふたたびの夢と、女神の言葉

ついにヴィルゼルが動き出した王城編。 混乱のあと、カナコがたどり着いた先は――なんと夢の中の女神ルミエール!?

少しずつ深まる謎と、優しさに包まれた王国の人々。そして、運命は再び動き出します。

その頃、王城では――。


 壊された謁見の間とは別の場所で、改めて話し合いが行われていた。アースファルトさんは治療中で、この場にはいない。


「なんか……余計に事態をややこしくしてしまったみたいで……すみません」


 私は申し訳なさそうに頭を下げた。


 けれど王様は、首を振って優しく言ってくれた。


「いや、気にすることではない。遅かれ早かれ、こういう事態は起きていたのだろう。むしろ、城壁が意味をなしていないことがわかっただけでも価値がある」


 確かに、あのヴィルゼルとかいう魔物は、簡単に空間をゆがめて現れた。どんなに強固な壁を築いても、彼のような相手には通用しない。


 王様は真剣な面持ちで続けた。


「それより最優先は――聖女の保護だ。あの魔物は、きっとまた聖女を狙ってくるだろう。その時に備えて、王国で最も優れた護衛騎士団と、魔法師を常にそばにつけることとする!」


 えっ、えー……。


 毎日、騎士や魔法師に張りつかれて生活するの? 監視されてるみたいで、ちょっとイヤかも……なんて思ったけれど。全部、私のためにしてくれていることなんだ。


 「ありがとうございます」と素直に頭を下げた。


 少し落ち着いてから、私はずっと気がかりだったことを尋ねた。


「……ところで、アースファルトさんは、大丈夫でしたか?」


 王様はうなずく。


「命に関わるような怪我ではないと、報告を受けている。安心してよい」


「……よかった……」


 心から、ホッとした。


 王様はそれ以上、私を責めることもなく、ねぎらうように言った。


「今日は疲れただろう。部屋を用意させた。今夜はゆっくり休むがよい」


 促されて案内されたのは、目を疑うほど豪華な部屋だった。


 見たこともないような美しい寝間着に、ふかふかのベッド。壁には繊細な刺繍のタペストリー、窓辺には透き通るレースのカーテン。


 まるで、絵本の中に出てくるお姫様の部屋。


 ふわりと湯気の立つ湯に身を沈め、寝間着に着替えると、私は自然とまぶたが重くなっていくのを感じた。


 ベッドに体を預けた瞬間、意識はふわりと遠のいて――。


 


 ――夢の中。


 そこは、白く、どこまでも透き通った光に包まれた空間だった。


 そして、その中央に立つ、見覚えのある女性。


「ルミエール……さん……?」


 そう。あの夜、初めて出会った神秘的な存在。女神、ルミエールが、再び私の前に姿を現したのだった。


 

読んでくださりありがとうございます!

いよいよ異世界転移の"使命"が動き出しそうな雰囲気になってきました。

次回は夢の中で、ルミエールから"ある啓示"が届く予定です。お楽しみに!


感想・ブクマ・評価、どれもめちゃくちゃ励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ