ヴィルゼル視点〜「悪魔が恋した日」〜
今回は、あの敵っぽいイケメン――ヴィルゼルの視点回です。
やたらと主人公を見てると思ったら……
まさかここまで“リサーチ済み”だったとは(笑)
俺様・上位種・異形・ちょっとストーカー(?)な彼が、どんな気持ちで主人公を見つめていたのか。
ぜひ、彼のややこしい心の中を覗いてやってください。
――愉快だ。
この俺を睨みつけてくるとはな。
震えながらも剣も魔法も持たずに、真っ直ぐな瞳で。
だが――その光に、俺は射抜かれた。
この穢れた地に、あれほど澄んだ輝きがあるとは思わなかった。
まるで、遠い空から舞い降りたような光。
俺が長らく忘れていた“純粋”という名の刃だ。
……カナコ。
名乗ってはいなかったな。
だが、俺は知っていた。
この地に現れた異邦の少女――その名も、顔も、声も。
驚いたか?
当然だろう。だが、誤解するな。
これは偶然ではない。
お前が召喚されたその瞬間から、俺の情報網は動いていた。
“何者か”がこの世界に現れたと聞いた時から、
俺はその存在を調べ上げた。
名を、経歴を、発した言葉の一つ一つまで。
目的はひとつ――脅威の芽を、潰すため。
だが、目にしたその瞳が、俺の判断を狂わせた。
報告書にはなかった。
こんなにも澄んだ光を持っているとは。
こんなにも――俺の胸を、刺すとは。
運命? 笑わせるな。
これは俺の“選択”だ。
お前がここに立っていたことも、
俺がこの瞳でお前を捉えたことも――
すべては、俺が望んだ結果だ。
……醜い?
ああ、俺は「異形」と呼ばれる存在だ。
だが恥じたことは一度もない。
俺は堕ちてなどいない。
堕ちたのは――この世界と、人間共だ。
それでもいい。
たとえこの身が地に堕ちようと――お前だけは、俺が手に入れる。
「お前のその瞳、二度と他の誰にも向けさせはしない。俺が奪う。……カナコ」
これは、誓いだ。
お前を知ってしまった以上――もう、引き返す気などない。
ヴィルゼル視点、お楽しみいただけましたか?
書いてて私も思いました。「お前、どこまで調べてたん!?」と(笑)
でも、彼なりに必死なんです。多分、本人は“監視”のつもりなんだけど、傍から見たら「だいぶ気にしてるやん」なやつです。
冷酷に見えて、ちょっと不器用。
強いのに、感情では不安定。
そんな彼の今後を、どうか温かく(少し引きつつも)見守っていただけたら嬉しいです!
感想・コメント大歓迎です~!
ヴィルゼルにツッコミ入れてくれてもOK(笑)




