7 魔界の霧深いおばけの森
魔界の霧深いおばけの森
「姫様。もうお城に帰りましょうよ! とっても怖いですよ!」といつものように、泣きそうな情けない顔をして、おつきの獣娘のがうが言いました。
「そうですよ。がうの言う通りです。姫様ー。もう帰りましょう、ね」とがうと一緒に、手をつないでぶるぶると震えながら、怖がっている、なぜか二人と一緒にいる竜娘のめらが言いました。
めらはびびとがうと出会ってから、二人に会いに、禁忌の山の山頂にある竜の巣から空を飛んで、よく魔王のお城に遊びにくるようになったのでした。(今日もそうでした)
「二人とも、お城に帰りたければ、帰ってもいいでよ。でも、私は帰りません」
つん、とした顔をして、びびはがうとめらにそういうと、一人ですたすたと、魔界の霧深いおばけの森の中を歩いて行きました。
そんなびびのうしろを「待ってくだい、姫様!」と二人で声を合わせて言って、がうとめらは(急いで)追いかけて行きました。
霧深いおばけの森では、少し離れてしまっただけで、お互いの姿が見えなくなって、迷子になってしまうのです。
今日のびびはいつものように薄紫色をしたきらきらのお姫様のドレスではなくて、薄紫色のフード付きのローブを着ていました。
がうとめらも同じような、それぞれ、がうが赤色でめらが黒色のフード付きのローブを着ています。
びびがおばけの森の中を歩いているのには、ちゃんと理由がありました。
それは『おばけのお友達』に会いにいくためでした。
(だから、びびの歩いている足はとても軽かったのでした)