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とある異世界生活記  作者: 山奥の夢幻商会
2/4

一話

「ん…?」

 目を開けるとそこは見知らぬ大森林だった——

 上、下、左、右。360度完全無欠の大自然である。

 だが、彼はどうして生きているのだろうか。

 そんな疑問はさておき、自分の荷物などがあるか確認を始める旧。

…結果。

 きゅうはすべて、失くしていた。

 大混乱に陥る旧。そして、ピロリン♪という通知の音で正気に戻る。

「え?」

 通知の音が流れるということはスマホがあるってことだよね、ね!!とさっきの混乱はどこへやら、どんどん、パンパン、とポケットに入れておいたはずのスマホを探す。

 そんな大騒ぎをしていると、メールマークが目の前に出てきた。

 ホログラムのような形で宙に浮かんでいるメールマーク。触れるようとすると、ピッ♪と音がして、メールが開いた。そこに書かれた文面を旧は読み上げていった。

 ———————————————————————————————————————

 

 拝啓。東亞とうあ きゅ…いややっぱいいヤ!僕はこの世界の…んー。君たちの言う「神様」だネ!このメールを読んでいるってことは、君は「転生者」サ!

 超低確率で君みたいのがいるんだヨ?ボクがミラクルパワーで転生させたから感謝するんだゾ!

 ついでに何だけど、この世界には、「魔王」がいてネ。ぶっ殺してくれるとありがたいんだヨ?

 エ?説明しなきゃいけない?イイヨイイヨ!ぶっちゃけめんどいし!

それじゃ、ぐっとら~っく!

 ———————————————————————————————————————

「…」

 うん。この世界は完全無欠の異世界らしい。思わず押し黙る旧。

『異世界に来ているのはまだいい。だけど————』

 混乱しながら思考を続ける旧。結論は———

『なんでこんなに適当なんだ、このメール———!!!!』

そこであった。だが彼の言うことも一理ある。説明なし、敬語なし、偉そうな態度の三拍子である。イライラするのも無理もない。

 そして、ここが異世界ということは———

「ステータス・オープン…」

そう、お約束があるということだ。読む暇なかったのになぜか知っていることを不思議に思う暇もなく、出現するステータス。静かに出現したステータスに旧は目を通していく。

————————————————————————————————————————

【ネロ・ディウス(東亞 旧)】 ステータス

 LV・-1 HP・05/15 MP2/2

スキル

 【魔変成】

————————————————————————————————————————

「・・・」

 本日二回目の沈黙。まずなんだレベルがマイナス一って。一とかゼロだったらともかく、なんだマイナスいちって。と、軽い混乱を覚えていると、「スキル」の欄の【魔変成】が目に留まった。

「なんだこれ…」

 はっきり言って謎。

『これはタッチすればいいものなのか…』

 まあ物は試しか!と軽いノリでタッチしてみる。すると、

〝エラー・HPがMAⅩになっていません。発動条件を満たして下さい。〟

〝発動条件:HP・MPMAXの状態。〟

「・・・。」

 ただでさえわからないワードでいっぱいなのに、はてなが飛んでおかしな状況になっている旧。

 ヘルプデスクはないのかなーなんて考えながら思考停止という器用な矛盾していることをしていた。俗に言う「放心状態」である。(…?)

 そんな謎の状態になりながらもう一度ステータスを見るとHPが1回復していた。

 というわけで、時間を数えながらステータスを回復させる。

結果。

 1HP回復させるのに1時間かかった。別の言い方をすると60分———3600秒である。

『いやなげぇよ…』

 さて読者の皆さん。ここで思い出してほしい。さっきの文を引用すると、

『そんな謎の状態になりながらもう一度ステータスを見るとHPが1回復していた。』

 ということは、旧はなんと1時間以上放心していたということであるッ!!!

(ちなみにこれは彼の人生の中で最高記録だ。)

 さあ、〝なげぇよ・・・〟と思った旧は、どうしただろうか。

 結論。

 寝た。『もう日も暮れてきたから寝るか!いつも頑張ってたからな!!!』となんとも軽いノリで寝た。

さあ次の旧の生活はどうなるだろうか———



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