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君と涼音の話を聞かせてくれない?

閲覧、ブックマーク、評価をいただきましてありがとうございます。

本日もあと1頁更新いたします。

よろしくお願いします。

建て直された祠と並ぶように建てられた涼音のお墓には皆で買った花束が両サイドに飾られていた。

スパルタのような授業を終え、明日からスリーマンセルでの授業が開始される予定だ。

ここに涼音がいたらきっとマシンガントークでこれから起こることを話していたに違いない。

そんなことを思いながら目の前のお墓を眺めていたら、後ろから誰かが来た。

誰だろうかと振り返れば、大きな花束を抱えた玉房だった。



「はい、これ学園長から」



私たちが用意した花束よりも一回り大きいそれをお墓の前に置き、私の横にしゃがみこんだ。



「………今回さ、いくら力があっても俺自身が気付こうとしない限り気づけないんだって痛感したよ」



囁くように言う玉房に私は何も言い返さず、ただ黙って聞いていた。



「守れたかもしれないのに、何も出来なくてごめんね」



まさかこの男から謝罪の言葉出るとは思わなかった。

でも、それは私も同じだ。

力の使い方によってはもしかしたら救えたのかもしれないのに、私は何も出来ず黙って玉房に頼りきってしまった。

一人で突き進むなと言っておきながらそうさせてしまったのは私なのだ。

それに関して私は謝罪すべきなのだろうが、出来ていない。



「……ねぇ、君」




いつの間にか私を横から見ていたらしい玉房は何も感情をのせていない瞳をこちらに向けていた。



「君と涼音の話を聞かせてくれない?」

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