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仲間が増えました

閲覧、ブックマーク、評価をありがとうございます。

本日の更新はここまでとなります。

また明日更新致しますので、よろしくお願いいたします。

翌日、学校に向かうと昨日と同様に自習を伝えられ課題を渡された。

まさか犯人と宝具が見つかるまで実習が続くのか。



「ねぇ、雀炎。 まさかあんた、昨日犯人捜しとかしに行ってないわよね?」



「酷いな、蘭ちゃん! オレはそんなことしてないってば」



しようとしてたけどな、途中まで。

最終的には本探しになったけど。



「本当に? 諦めきれずに突っ走りそうなあんたが?」



「オレだって昔に比べて成長したからそんなことしないよ?!」



「成長何かしてないだろ。 で、昨日は何してたんだ?」



蘭も龍流も雀炎のこと信用していないのか。

まぁ、彼らの心配していたような展開にはなったがな。

犬縁のおかげでそういう風にはならなかったけど。



「本探してたんだよ! オレの家の書庫で」



「本だぁ? お前がか?」



「一番似合わない単語が出てきたわね」



「2人ともひでぇ?!」



こんなに騒いでいるのに一切起きない犬縁は昨日引き摺られて目を覚ましたのだろうか。

まさか起きずにそのまま雀炎の家に泊まったりしていないよな。

そう思って犬縁の方を見るも見た目だけでは分からない。



「何々? 面白い話でもしてるの?」



「お前は頭突っ込まないで課題に集中しろ、玉房」



ノリノリで頭を突っ込んでいる玉房に鵜羽は呆れながら言うも、それを玉房が言うことを聞くわけがなく。



「雀炎の奴、犯人捜しはしないで本を探してたんですって」



「え、何それ面白い。何の本探してたの、雀炎」



「面白くねぇし! みんなして失礼なこと言うから絶対に言わない!」



絶対に言わないという体制を取り始めた雀炎に周りは逆に何を探していたのか気になって仕方ないようだ。

彼らに本を探していました、と言ったら協力をしてくれるのだろうか。

それともそれくらい知らないのか、なら調べないとダメだと言われるのかどちらだろう。

何となく後者な気がする。


そんなやり取りが学園であり、放課後になって昨日のメンバーで雀炎の家に向かおうとすると。



「やぁ」



何故か門の前で構えている玉房と呆れ顔の鵜羽の姿があった。



「俺も一緒に本を探してあげようかと思ってね」



「雀炎、すまない。 止められなかった」



それを犬縁は首を傾けながら、聞いていた。

恐らく何でこんなことになっているのか分からないのだろう。

この会話をしていたとき、ガッツリ寝てたもんな。



「え、玉房さんとか調べる必要な」



「いや、この4人で十分だから!」



犬縁のセリフに被せる形で雀炎が言えば、玉房はこちらのメンバーを確認し始めた。

何だ、何故こっちを見る。



「ふぅん…… 犬縁はまぁ、強制的に連れて来られた感じだけど、あとの2人は何だろうね。 特に翆」



やはり問題は私か。

久しぶりに話しかけられたな、玉房に。

10年前のあれ以降、直接話すのは今日は始めてだ。



「明さんはまぁ、何となく想像はつくけど翆は何で? また何かやる気?」



またって何もしてないわ。

あのときも何もしなかっただろうと言いたい。



「翆さんは何もしていません。 私と一緒に手伝ってくれているだけです」



その時、涼音が私と玉房の間に入り私を背に隠した。

玉房はそれを見て目を見開き、やがてどうでも良さそうに目を伏せた。



「そ。 何もしてないなら良いよ」



「じゃ、じゃあ、オレたち行くから!」



雀炎が今だと、一歩踏み出せば何故かついてくる玉房に雀炎は表情を固めたまま振り返った。



「え?」



「ん? 俺も行くよ。 俺を目的の場所へ連れってって?」



そんな可愛くもない声と顔で言われてもただの脅迫にしか聞こえていないのだと知らしめたい、この男に。

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