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セカイノカケラ  作者: しき
12/25

ブルータス・イレイザー

 黒子は国境に到着し、見上げるとそこには天まで届くような絶壁があった。この国は支配人(エリア・マスター)たる主様の精神状態が反映していると思うとこの壁は絶対的な拒絶を表しているようであった。

 そして黒子はこの壁を通過する術が与えられている。黒子は自身の魔力炉を全開にし、量子化(クワトロン)を発動する。これにより自身を一時分解し、絶壁を透過する。

 絶壁を抜け黒子がたどり着いた国はスタンと呼ばれている。国というより村に近い。カケラ自体には莫大な力が宿っているがそこから作り出される世界は本人の資質に左右されるのでその様相は様々である。

 そこには木造仕立ての建築群と行きかいをする人々がいた。服装は鮮やかでしっかりしている者が多かった。人々は談笑しているものもいれば市場で取引をするものもいる。

 黒子はその人の多さに途方に暮れていた。黒子には支配人(エリア・マスター)を見分ける能力がなかったからだ。

 黒子は人々が騒ぎ出さないように誤認識(ミスディレクション)を発動させ、自身とその行動の存在感を最小のものにした。そして、身に着けていた自分の身長程ある刀を取り出し、一人づつ切り倒すこととした。切られた人は痛みを認識することができないので悲鳴も上げずただ倒れる。黒子は魔力炉を全開にし高速で移動しながら手あたり次第すべてを切り刻む。数分ほどこれを繰り返したとき手ごたえがありこの世界が崩れだす。その時初めて人々は滅びを自覚し大きな悲鳴を上げる。

 黒子の目の前にはカケラのみが残った。

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