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戦闘準備
左腕は上がらない。痛みは頭にガンガン響いているが無視する。目の前には雷速で動く雷光狼。恐らく人狼達はコイツの部下か何かで先の戦闘は見られていた。だからこそ腕を狙われたのだろう。千切れなかっただけマシだ。
怪物の中で最も警戒すべきは知能の高い個体だ。
魔力があろうと、身体が大きかろうと、それを活かす知能がなければ御すことは出来るはずだから。
目の前のコイツは知能が高く身体能力も高い。
間違いなくこれまで以上の脅威。
「清らかな水よ」
詠唱に反応してか先行発電が飛ぶ。
「膜となれ」
水が球状に展開され、雷光狼は水の膜の前に立っていた。
「水魔法で生成されるのは、特別な指定がない限り純水です。純水は絶縁体なので」
「雷化したアイツは入れなかったのか」
ただ自分の腕を見る限りかなりの高温だ。
水が蒸発すれば突破されてしまう可能性も大いにありえる。
「腕の手当てを。それと、狼をなんとかする手段を考えましょう」
なんとしても生き残る。
少なくともこの一点においては打ち合わせがなくても同じ思いだった。




