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風害エリアへ
ゴーンゴーンと鐘が鳴る。2回鳴るのは9、12、15、18時だ。夜間は鳴らないし、非常事態の時は短く5回鳴ることになっている。聴いたことないけど。
「おはよう」
「おはようございます!よろしくお願いします!」
隻腕の少女は今日も元気だ。これが若さというものか、と微妙に自分の歳を気にして、頭から追い出す。
「風害エリアに行くってことだったけど、装備とか道具は大丈夫?」
「はい!探求者・風エリアセットで対応できます!」
「・・・・そんなのがあるんだ」
「長年、同じエリアを調査した探求者が常に持ち歩いてたセットだそうです」
「ふーん」
これも長年の蓄積というものか。
そうして連携を確認しながら該当エリアを目指した。
どちらも魔法使いのため声を掛け合って殲滅、ということで落ち着いた。また風精霊使いである自分が索敵を行うこと。怪物の素材などを採取する時間を取るなどして、ゆっくりと進んでいった。
そして到着した風害エリア。
全ての者が吹き飛ばされる台風・竜巻がかなりの頻度で発生する。すきま風ですら人1人簡単に吹き飛ばす場所。
そんなエリアに到着したのだった。




