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静かな永遠の時を刻む

神様になった遠坂 誠。 誠には感情がもうなくなっていた。 ただ機械的に復讐する。それだけを求めて。誠は今、動き出すのであった。


そう、彼女を救う......という意思などとうに枯れ果てたとも誠自身は知らずに......。


誰も知らない誠と神様、いや元 神様の話は、闇の中に喰らい尽くされ消えるのだろうに。


「復讐、復讐、復讐、ふひひひひひひはひひひひひひひ! 」

誠は狭間の世界で狂うようにして叫んでいた。まるで元 神様のあいつのように。


扉が開いた。扉が今まで無かった所から勝手に現れたのだ。

誠は神様である。 あいつを見つけるのには数秒もいらない。その扉が空いた瞬間、速攻で誠は入っていった。



見つけた。2人で歩いている。 そんな事どうでもいい。あいつだけを憎めばそれでいい。それだけが頭の中の構成要素。だったのだが......

その横にいた女性には面影があった。どこかで見たような。

とりあえず、他の人間には危害を加えない様に2人だけの世界を作った。 前、元 神様がやったような。


「ふーん。地上に降りてくる日になったんだね。なら、この元 神様になんて用はないでしょ。早く次の神様を人間から選び出して、そいつを神に仕立てあげる......そういう仕組みって神様になった時に情報が頭の中に入ってきただろ。 誠くん」


丁寧に解説を加えるこいつこそ元 神様。少し人間の生活になれたのだろうか......落ち着いている。 いや、誠の行動に呆れているのだろうか。


「お前だけが目的だ。それ以外に関係ない 私はこの為に生まれてきたんだ」


「そうかい、それならそうすればいい。私を好きにすればいい。でも横にいる彼女をも傷つけることになるけどね」


元 神様は言い放った。そう、となりにいた女性は誠が好きだった彼女だったのだ。 時間が立ち大人になっていたのだ。 2人はどんな関係?? そんなの容易にわかることだった。


続けて神様が言う。


「彼女を守りたいんじゃなかったけ?? そんなとこで何してるのさ。さ、あっちいったあっちいった」

しっしっとハエを近づけないようにするためにとる行動をした元 神様。


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜?? 」


泣き叫ぶ誠。感情が無くなった......いや、実の所殺していた感情が一気に戻ってきた。


「会いたかった......ずっと好きだった!! でも、もうどうせ戻らない......変えられないんだ......私の復讐を果たせば彼女が傷つく?? だって、本当じゃないか!! どうすればいいんだよーーーー」


子供みたいに元 神様......全ての元凶にすがりつく誠。


「その顔いいよ、いいよ! 絶望を感じるけど何も出来ないという真の絶望に浸るその姿!! さっさとしないと、次の人間見つけないと......一生神様誠くんになって......しまうよ?? はっははそれが今の君にはお似合いか!!!! 」


元 神様が唾を吐くように叫ぶ。



それからどれくらいの時間、私は呆然としていたのだろう......

それからどれくらい失ったのだろう......

わからない、わからないけど、こんな気持ち他の人に2度として欲しくはなかった。

だから.........私は決めた。

私が神様なのだと。

私が神様でい続けるのだと......。




これは1人の青年が......神となり、世界を救った物語。

誰ももう傷を負わせないと誓った物語。

その声は......誰にも届かないとは知らずに。

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