神様ドール ただ失せたこの俺に
その場で崩れ落ちた遠坂少しばかりの間...妄想にふけっていた。 もしもこれが夢なのならば...とか2人で過ごした記憶を辿りながら...これから遊ぶはずの俺達のことも。
「諦めが悪いな...まぁ助けてやらなくもないけど。」
なんて、神が言う。 その口調は嘘偽りのないしっかりとした口調だった。
今なんて言った...助けてやらなくもない??なんだその言い方は なんて言おうとしたがそこでやめた。 何故って?? 死んでいるのに助かる??まぁ神だから何でもできるのであろう。 なら是非とも助けてもらいたい。そう心の底から願った。
そして、言い放った。
「彼女を助けてくれ。その為にはなんでもする。」
と、真剣な顔で。
しかし、神は待ってましたと言わんばかりの顔をした。 はめられたというのだろうか。でも、何か問題のあること、言ってしまっただろうか...??なんて遠坂は考えていた。
「ふぅ〜ん。自分で言ったことにも気づかないでやんの。さすが人間といったところか。」
なんて神様のため息をつくような返答。
「なら、教えてやるよ。私は今、気分がいいんでね。君は何でもしれくれると言った。だから、君が狭間の神になってくれ。そうすれば、彼女を助けよう。」
それを聞いた時、俺は理解ができなかった。いや、理解したくなかった。神様になるだなんて普通に考えてありえないんだもの。というより、目の前にいる神が狭間の神。 つまり、影武者か役交代か何だかしらないけど、とりあえずやれって言ってるんだ。 でも.........俺の答えは変わらなかった。
「やる。」
と、言った途端に景色が変わった。
「そこが狭間の世界。 誰もいない1人だけの空間さ。あ、彼女は生き返らせたよ。嘘はつかない本当さ。」
と、神は言った。
俺はほっとした。 これでまた会える......なんて。 そんなことは簡単に打ち砕かれるとも知らずに。
「あ、僕は 元 神と言う立ち位置になった。それはつまり神の知識を持った何も役を持たない人...つまり、人間に分類される。 これで私は彼女と付き合える。そして、君はそこから動けずに眺めている。なんという素晴らしきかな。全てはこの日のためにしてきたことだったんだ。あはは〜ひひひひひひひひ。」
と、神は言う。 理解はできなかった。 だが、激情した。そうだ、勝手に人を均衡を守るだので殺してきた神が普通なはずはない。 イカレテル...。と、同時に鈍痛が頭に。 手で痛い場所を触ると、コメカミから少しばかり血が出ていた。 そこまで俺は怒っているんだな。その時自分で理解した。
そして嘆いた。ただただ嘆いた。 この選択が...理不尽な選択が正しかったのだろうかと。俺はついてない。全くだ。なんて、自分の人生を憎んだ。
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あれから何年経っただろう。
少しばかり昔の記憶、辿ってみた。ひまだから。
私は神。遠坂 誠。 ただ均衡を守る。それだけ。
地上には1度、あともう少ししたら行けると別の神が来てそういってくれた。告げられた。
果たして何をしようか。
感情のない俺に............なくなった俺に。
出来る事はそう。機械的にしかできないが。
復讐だ。




