自分という名の世界の崩落
いつも脳裏に蘇ってくる。あの人の声...。いや、あの人とは言ってはいけないな。訂正しよう。俺のことを慕ってくれた彼女の声だ。 俺と彼女は付き合う雰囲気にあるまでに仲が良かった。
というのも、小学校からの友達で何度も遊んでいたからだ。
そう考えると、もう付き合っていたのかも。なんて時々思う。でも、そういう恋愛的感情を抱くようになったのは中学1年の頃だった。 今は何年生だって?? 疑問に思う人もいるだろう。
「そう、俺は...僕は...の狭間を生きる年頃なのかもしれない14歳だ。中二だ。」
なんて、声を出してみるが届かない。彼女には。というより...。って、なぜ届かないか??だって。
ふふっ。知りたいかい?? 特別に教えてあげようか。 私は神様になったんだ。 中1の夏に。。詳しく言うと、異世界と現実世界を繋ぐこの狭間の世界の神になった。 仕事は簡単。世の中のバランスを釣り合わせる。それだけ。 それだけと言っても難しいと思われるだろう。バランスを保つ、釣り合わせるだなんて。
「それが、らっくちんなんだよな〜。」
と、またまたご盛況に預かりまして、一言。
この世界に居ればいいだけ。ただそれだけ。なのだ。
何故こうなってしまったのか...必要に悔やんでも仕方が無い。
あの夏。。。。。
「告白しよう。そうしよう。うん。大丈夫、きっと。」
と、緊張しながら俺、遠坂 誠は呟いた。
ここは彼女との待ち合わせ場所。あと5分もすれば彼女は来る。
そこにあいつがやってきた。
あいつが........................。
「やぁ、僕は神。世界の均衡を操っているものだ。残酷だったね。均衡を...釣り合わせる為に彼女には し ん で も ら っ た」
と、言ったのである。
初めは意味がわからなかった。が、すぐそれは現実のものとなる。目の前にそいつが物のように取り出したのは大きなシルクのスカーフ。 そこにそいつ外気を吹きかけた。
「さぁーて、何が起こるのでしょーか。この何も無いスカーフに息を吹きかけると〜フーーーーー。」
と、わざとらしくやってみせたそいつは笑っていた。
「じゃじゃーん。」
と、見せたのは僕の大事な親友。その、彼女であったのだ。
目を瞑っていた。初めは眠っているだけかと思った。だがしかし、それは打ち砕かれるハメになった。
「胸の所、触って見なよ、」
と、そいつがいう。
「は、??馬鹿じゃねぇのかよ!そ、そんなこと...恥ずかしくて...」
「だから、死んでるからその子。その確認だよ。」
意味がわからなかった。意味がわからなかった。寒気がする。こいつは何を言っているんだと、思い。恐る恐る手が伸びた。
でも、彼女には触れられずにかすってしまう。
「チキンだなぁ〜、ほら。」
と、いいながらそいつは俺の手を引っ張って、無理やり触らせた。
言葉が出なかった。まず、驚いたのが体温。本当に死んでるみ...。
「今、体温が〜とか考えてるでしょ??ふふっしょうがないなほんと。」
的中だった。そいつはまた笑っていた。確か、さっき言っていた。そいつは。彼女を殺したかのようなことを。
俺は何がなんだかわからなくなり、その場で崩れ落ちた。。。




