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プロローグ
駄文です。よろしくお願いします。
柔らかい朝日が目に染み込む。鳥のさえずり。焼けるパンの匂い――
「はっ・・・!」
そして少女は目を覚ます。ぼさぼさの金髪。眠そうな目。
「ここは・・・」
言いかけた言葉の先は出てこない。何故なら、そこは彼女が知らない場所だったからだ。
取り敢えず、周りを見てみる。どうやら彼女がいるその場所は、木で出来た小さな小屋の中らしい。
ちゃぷんっ
起き上がろうとした彼女の手に、ひんやりと伝わる水の感触。それは、彼女のすぐ横に置いてあった桶が、彼女の手に当たって中の水をこぼしたものだった。
桶の中には、誰かがしぼった痕跡のあるタオル。そういえば、彼女の額にも、もうひとつのそれが乗せられていた。
私はどこかが悪いのか、看病されていたらしい。
それだけは分かった。しかし、記憶の大事な部分は思い出せない。
がちゃっ!
突如、小屋の扉を開ける音が響く。びっくりした彼女は、慌てて寝た振りをした。